シチズンマシナリー、ツインタレット同時5軸加工CNC自動旋盤「Miyano BNE-65ATC」発売へ

・コンパクトな本体にATC機能搭載、B軸制御で複雑形状ワーク対応を強化

シチズンマシナリー(長野県御代田町)は10月22日、主軸台固定形CNC自動旋盤「Miyano」シリーズの新機種「BNE-65ATC」を2026年3月に発売すると発表した。ツインタレット構造で同時5軸加工を実現するとともに、ATC(自動工具交換装置)機能を新たに搭載した複合加工機である。発売に先立ち、10月22日開幕の「メカトロテックジャパン2025(ポートメッセなごや)」に出展した。

新機は、ツインタレットの一方にB軸機能を備え、正面・背面両方向から任意角度でのフライス加工やドリル加工が可能。従来機と同等の操作性を維持しながら、多面・複雑形状ワークへの対応範囲を大幅に拡大した。また、旧モデルよりもコンパクトなフロアスペースを実現し、限られた設置面積で高い生産性を発揮する。

ATC機構により最大24本のツール交換が可能で、ツインタレット全体での最大取付けツール数は66本に達する。これにより、複数の加工プログラムを段取り替えなしで切り替えられ、最適なサイクルタイムでの生産を支援する。
構造面では、一体鋳造スラントベッドと高剛性すべりスライドを採用。切りくず処理性に優れた高剛性ベース構造により、重切削でも安定した精度を確保する。

さらに、本機は同社独自の環境認定制度「EcoBalance Machine」に適合。アイドリングストップやエアブロー断続吐出など省エネ機能を標準装備し、CO₂排出量を可視化するECOII機能なども備える。サステナブルな生産活動を支援する機種として位置づけられる。

同社では、自動車・航空機・医療・半導体分野向けの高精度部品加工など、幅広いワークに対応できるモデルとして市場展開を進める方針である。

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