中国工程機械工業協会 (CCMA ):2025年10月18日
中国工程機械工業協会がこのほど発表した2025年9月の主要建設機械販売統計によると、起重機(クレーン)各種や高所作業車が前年同月比で大幅な伸びを示した一方、昇降作業台(高所作業プラットフォーム)は2桁減と対照的な結果となった。(なお、ショベルとローダーについては、既に配信済み。)
■起重機関連は総じて好調
汽車起重機(トラッククレーン)は9月単月で1,561台を販売し、前年同月比21.9%増となった。国内向けが764台(同40.7%増)と大幅に伸長し、輸出も797台(同7.99%増)と堅調だった。ただし、2025年1-9月累計では15,105台と前年同期比4.17%減となっており、年初からの需要減速が見られる。
履带起重機(クローラークレーン)は9月に285台を販売し、前年同月比33.2%増と好調。特に国内市場が110台(同66.7%増)と急伸した。累計でも2,365台(前年同期比18.2%増)と二桁成長を維持している。
随車起重機(トラック搭載クレーン)は9月に2,131台(前年同月比22%増)を販売。国内が1,585台(同29.8%増)と牽引役となった。累計は19,002台(同5.46%増)。
一方、塔式起重機(タワークレーン)は9月に529台と前年同月比7.68%減。国内販売が249台(同29.7%減)と大きく落ち込んだが、輸出は280台(同27.9%増)と好調で明暗が分かれた。累計では4,134台(前年同期比31.9%減)と厳しい状況が続いている。
■産業車両は堅調維持
叉車(フォークリフト)は9月に130,380台を販売し、前年同月比23%増と好調を維持。国内が81,119台(同29.3%増)、輸出が49,261台(同13.9%増)といずれも伸長した。累計では1,106,406台(前年同期比14%増)と安定成長を続けている。
電動歩行式倉庫車両を除いたベースでは、9月は51,150台(前年同月比18.2%増)、累計は451,048台(同5.99%増)だった。
■路面機械は輸出主導で拡大
压路機(ロードローラー)は9月に1,392台(前年同月比32.2%増)を販売。輸出が841台(同24.8%増)、国内も551台(同45.4%増)と双方で伸びた。累計は13,564台(同21.8%増)。
摊铺機(アスファルトフィニッシャー)は9月に132台(前年同月比22.2%増)を販売。累計では1,249台(同32.2%増)と好調を維持している。
平地機(モーターグレーダー)は9月に634台(前年同月比21.9%増)を販売。輸出が535台(同25.3%増)と全体を牽引した。累計は6,284台(同6.73%増)。
■高所作業機械は明暗分かれる
高空作業車(トラック式高所作業車)は9月に484台を販売し、前年同月比48%増と大幅な伸びを記録。国内が456台(同42.9%増)、輸出が28台(同250%増)だった。累計では3,818台(前年同期比41.4%増)と好調が続いている。
一方、升降工作平台(シザーリフト等の昇降作業台)は9月に12,416台と前年同月比23.8%減と低迷。国内が5,334台(同32.7%減)、輸出も7,082台(同15.3%減)といずれも減少した。累計では131,901台(前年同期比30%減)と厳しい市場環境が続いている。
同協会の統計は各製品カテゴリーの主要メーカーを対象としたもので、中国建機市場の動向を示す重要指標となっている。