・2026年1月、北尾社長は会長に―新中計に向け経営体制刷新
クボタは10月22日、代表取締役の異動を発表した。2026年1月1日付で現副社長の花田晋吾氏(61)が代表取締役社長兼CEOに昇格し、北尾裕一社長(現職)は代表取締役会長に就任する。
同社は2021年に策定した10年後を見据えた長期ビジョンのもと、食料・水・環境の3領域で事業を通じた社会課題解決に取り組んでいる。2026年は次期中期経営計画のスタートとなる重要な節目であり、新たな経営体制で事業推進を図る狙いだ。
新社長に就任する花田氏は1989年に同社入社後、一貫して機械事業に携わってきた。トラクタ事業推進部長、汎用事業ユニット長などを経て、2021年にはクボタホールディングスヨーロッパとクバンランドの社長を歴任。2022年からは北米の統括責任者としてクボタノースアメリカコーポレーション社長、クボタトラクターコーポレーション社長を務め、グローバル市場での豊富な経験を積んできた。
2025年1月に副社長に就任後は、機械事業本部長とイノベーションセンター所長を兼務し、同社の中核事業である農業機械事業の成長戦略を牽引している。東北大学法学部出身で、現在25,398株を保有している。
同社は「経営トップとして必要な資質・能力を持つ」として花田氏の選任理由を説明。北米・欧州での事業経験と、機械事業全般に精通した実績が評価されたとみられる。
農業機械業界では、スマート農業の進展や環境規制への対応、新興国市場の開拓など、経営課題が多様化している。新体制のもと、同社がどのような成長戦略を打ち出すか、業界の注目が集まっている。
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