海天国際、K 2025で包括的進化を示す、生産性・柔軟性・効率・エコシステムの4軸で展示強化

海天国際控股有限公司(Haitian International):2025年10月15日

世界最大級のプラスチック・ゴム見本市「K 2025」(独・デュッセルドルフ)が10月15日に閉幕した。中国の射出成形機大手、海天国際(Haitian International)は「Level Up! Your Advantage — Comprehensive Advancement Begins Here(レベルアップ/包括的進化の始動)」をテーマに、包装、医療、自動車、光学の4分野でスマート製造の最新技術を披露した。展示では生産性・柔軟性・効率・エコシステムの4つの視点から、同社が提唱する「包括的進化(Comprehensive Advancement)」を具体化した内容となった。

■生産性の進化:高精度技術群による新たな基準

生産性向上を単なる性能値の積み上げでなく、業界課題の精密解決と位置づけ、各分野向けに新型機を発表した。
• Zhafir ZEV-F:全電動式包装機の新機種。HT・XTEND SmartGuardおよびIML自動化ユニットを組み合わせ、年間を通じた安定生産を実現。
• Zhafir ZEシリーズ(医療グレード):GMP準拠のクリーンルーム仕様で、製品の完全トレーサビリティを確保。
• Haitian MAV/F PRO:サーボ油圧式高速成形機で、薄肉包装向けの省エネ型生産を可能にした。
• Haitian JUシリーズ(二枚型):IMD成形技術により自動車内装用Aクラス外観部品を直接成形、外観と精度を両立。

また、日本製の新鋭機Niigata全電動縦型射出機がKショーで初公開され、光学用インサート成形ソリューションを提案した。ブースには世界各国から来場者が訪れ、各機種への関心が集まった。

柔軟性の進化:オープンプラットフォームで生産の壁を突破
全機種にユーロマップ標準インターフェースを搭載し、ブランドを問わず周辺機器や自動化装置を自由に接続可能とした。ハイティアンスマートソリューションズの統合機能により、ロボットや補助装置とのモジュール連携を柔軟に構築できる点が特徴である。オープンな統合プラットフォームにより、射出成形機を中心とした知能化エコシステムを形成する構想を示した。

効率化の進化:低コストでのデジタル化推進
第5世代機の特徴としてデジタル化・知能化を強調。新たにGo Factory Cloud 2.0を発表し、リアルタイム監視、アラート通知、データ集中管理、可視化ダッシュボードを備えた。追加投資不要でデジタル管理を実現するシステムとして注目を集めた。
併せて、AI工程アシスタント「X·Injection Cloud」も初披露され、開発から量産最適化までを網羅するスマート製造支援ツールとして紹介された。

エコシステムの進化:「Injection Molding Plus」で領域拡張
グループ横断のコンセプト「Injection Molding Plus(射出成形プラス)」のもと、ハイティアンプレシジョンが高精密加工ソリューションを、ハイティアンスマートソリューションズが自動化・データ統合によるスマート工場構築を提案。製品、サービス、ソリューションを統合した価値創造を推進するビジョンを打ち出した。
今回の展示を通じ、ハイティアンインターナショナルは単なる製品供給から、現地サービス・カスタマイズ支援・運用ノウハウまでを包括する「ローカライゼーションの高度化」を進める方針を示した。同社は今後も生産性技術・統合柔軟性・デジタルツール・エコシステムの各面でさらなる進化を図り、スマート製造時代の競争力強化を支援していく構えである。

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