東洋紡エムシー、滋賀県大津市の堅田に新研究棟建設

・「バイロン®」開発拠点を強化、電子材料用途の拡大狙う

東洋紡エムシー(大阪市北区)は10月14日、滋賀県大津市の堅田サイトに共重合ポリエステル樹脂「バイロン®」などの機能樹脂製品の研究開発拠点となる新研究棟を建設すると発表した。10月9日に地鎮祭を執り行い、2026年8月31日の竣工を目指す。使用開始は2027年1月の予定。

新研究棟は鉄骨造地上2階建てで、延べ床面積1,799平方メートル。建築面積は1,270.97平方メートル。設計は東畑建築事務所、施工は鴻池組が担当する。

同社の主力製品である「バイロン®」は、耐熱性や接着性、柔軟性に優れた共重合ポリエステル樹脂。フレキシブルプリント配線板用接着剤や塗料・コーティング剤、低圧封止材(製品名「バイロショット®」)などに使用されている。

電子材料分野での用途拡大が見込まれることから、製品開発力の強化が急務となっていた。新研究棟には「共同実験スペース」を設置し、社内外とのオープンイノベーションを促進することで技術革新を加速させる方針。

同社は今回の投資により、成長が続く電子材料市場での競争力強化を図る。特にフレキシブルエレクトロニクス分野での需要増加に対応し、顧客ニーズに応える製品開発体制の構築を目指す。

堅田サイトは同社の主要生産拠点の一つ。新研究棟の稼働により、生産と研究開発の一体化が進み、市場投入までのリードタイム短縮も期待される。

<新研究棟の計画概要>
・工事名称:東洋紡エムシー株式会社 堅田サイト研究棟新築工事
・所在地:滋賀県大津市堅田2-1-1
・建築面積: 1,270.97㎡
・延べ床面積:1,799.03㎡
・構造:鉄骨造地上2階建て
・用途:研究所、事務所
・竣工予定:2026年8月31日
・使用開始予定**: 2027年1月
・設計:株式会社東畑建築事務所
・施工:株式会社鴻池組
・地鎮祭実施日:2025年10月9日

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