日立産機システム、新型オイルフリースクロール型空気圧縮機「Gシリーズ」発売

・高温環境45℃対応、省スペース設計と省エネ機能で生産現場の安定稼働を支援

日立産機システム(東京都千代田区)は10月20日、周囲温度45℃の高温環境でも運転可能な新型オイルフリースクロール型空気圧縮機「Gシリーズ」(1.5/2.2/3.7kW)を発売した。独自の冷却技術と新設計パッケージを採用し、設置自由度や省エネ性能を高めたほか、デジタル連携機能を強化している。

新型「Gシリーズ」は、オイルフリースクロール圧縮機のコア部品とパッケージを全面的に刷新。従来機より5℃高い周囲温度45℃での運転を可能にし、夏季の高温工場や空調設備が限定される現場など、より幅広い設置環境に対応する。また、周囲温度50℃時でも圧力を自動制御して運転を継続する「ヒートセーフティーモード」を新搭載した。

設置性の面では、吸排気構造を改良した「2面壁ピタ設置」を採用。右側面と背面を壁際に密着させて設置できるため、3.7kWモデルでは従来比23%の設置面積削減(2.18㎡→1.66㎡)を実現した。

省エネルギー機能としては、空気消費量に応じて圧力を自動制御する「ECOモード」と、0.1MPaまたは0.2MPa低圧で運転できる「低圧シフトモード」を新たに搭載。両機能を組み合わせることで、従来機比約8%の電力削減効果を見込む。

さらに、Bluetooth®通信を介して日立のLumadaソリューション「FitLiveコネクトアプリ」と連携し、稼働状況やメンテナンス情報をモニタリング可能。Modbus®通信端子も標準装備しており、各種設備との連携や状態監視を容易にした。

日立産機は本機の投入を通じて、データを活用したデジタルサービス「産業分野向けHMAX」を中核とする「Integrated Industry Automation」を推進。デジタライズドアセットの拡充と、Lumada 3.0が掲げる“現場革新”の実現を目指すとしている。

同社は今後も、コンプレッサ、ドライブ、マーキングなどの高効率プロダクトを通じて、電子・半導体、医薬、バッテリー、データセンターなど多様な産業分野で生産性と環境性能の両立に貢献していく方針。

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