・ドイツM&A協会が「ベスト・スタートアップ案件」部門で表彰
ユングハインリッヒ (Jungheinrich ):2025年10月16日
ハンブルク/ベルリン発、独物流機器大手のユングハインリッヒは16日、ドイツM&A協会(BMA)から2025年M&A賞を授与された。同社がロボティクス・スタートアップのMagazino社(マガジーノ、本社ミュンヘン)を買収・統合した案件が、「ベスト・スタートアップ案件」部門で評価された。同賞は、イノベーションと企業文化の融合に成功した優れたM&A取引に贈られる。
ユングハインリッヒは2023年8月にMagazino社の買収を完了し、自律走行モバイルロボット(AMR)分野における地位を戦略的に強化した。Magazino社の従業員約130名は現在、欧州最大規模の専門ロボティクスチームを形成している。
■独立性保持による統合モデル
今回の買収で注目されるのは、従来型の統合手法とは異なるアプローチだ。ユングハインリッヒはMagazino社を独立組織として存続させ、グループ全体のロボティクス・ポートフォリオの統括責任を付与することで、むしろその機能を強化した。
同社のフォルカー・ヒューズ(Dr. Volker Hues)最高財務責任者(CFO)は「この受賞は、パートナーシップを通じてイノベーションを促進するという我々のアプローチを裏付けるものだ」とコメント。「Magazino社との統合は、成功するM&Aが単なる財務的判断ではなく、何よりも文化的・戦略的な決断であることを示している。我々は完璧に補完し合う二つの世界――ユングハインリッヒの産業分野における専門性とMagazino社のロボティクスにおける開拓者精神――を融合させた」と述べた。
■透明性と相互尊重が成功の鍵
ドイツM&A協会は授賞理由として、両社のオープンで信頼に基づく協力関係を強調。Magazino社の企業文化を意識的に保持し、透明性のあるコミュニケーションと相互尊重を通じて、現代的なパートナーシップ型統合を実現した点を高く評価した。
今回の受賞により、ユングハインリッヒは産業変革の推進役としての地位を改めて示した。Magazino社との協業は、イノベーションと企業文化を結合し、イントラロジスティクス分野における持続的成長と技術的リーダーシップを確保する手法の模範例となっている。
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