コマツ、ロトティルト製チルトローテータを統合、新型「PC220LC/LCi‑12」でプラグ&プレイ対応へ

ロトティルト・グループ(Rototilt Group AB):2025年10月15日

コマツヨーロッパ(Komatsu Europe)は、スウェーデンのロトティルト・グループ(Rototilt Group AB)との協業により、同社製チルトローテータを統合した初の「プラグ&プレイ」仕様機を発表した。2025年9月から欧州市場で販売される新型油圧ショベル「PC220LC/LCi‑12」に、ロトティルト製品への工場出荷時接続機能を搭載する。
ロトティルトのセールスおよびマーケティング責任者ステファン・ベリストロム(Stefan Bergström)氏は、「コマツの高い技術力と密接な協力によって、品質保証された工場統合型ソリューションを開発できた。クイックチェンジ油圧カプラなど、施工業者の要望に応じたカスタマイズも可能だ」と述べた。
同氏によれば、世界的にチルトローテータの需要が拡大しており、「スカンジナビアでは既に標準装備化が進んでいるが、欧州、アジアなど他地域でも利用が広がりつつある。より安全かつ高精度で燃費効率も高い施工ができる点が評価されている」とし、今回の統合のタイミングを「理想的」と指摘した。
一方、コマツヨーロッパのプロダクトマネージャー、ロブ・マッキンタイア(Rob Macintyre)氏は、「統合型ソリューションの推進は、顧客の生産性と柔軟性を高めるという当社戦略の重要な一環」と説明。「ロトティルトとの協業により、接続箇所が最小限で済む工場出荷仕様を実現し、チルトローテータ機能を内蔵したプログラマブル操縦レバーを標準装備することで、よりスムーズな操作性を提供する」とした。
新機種に搭載の「インテリジェントマシンコントロール3.0」は、チルトローテータの回転・傾斜角制御に加え、作業ツール位置を自動保持する「ホールド機能」を備える。これにより、オペレータは掘削や整地作業をより効率的かつ正確に行うことができるという。
コマツは今後も、施工精度向上と操作負荷軽減につながる統合型システム開発を加速させる方針である。

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