・三井不動産ロジスティクスパーク横浜新子安向け、再エネ最大活用とBCP対応を両立
三菱重工グループは10月10日、三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)と三菱重工交通・建設エンジニアリング(MHI-TC)が、再生可能エネルギー(再エネ)を最大限に活用するマイクログリッドコントローラー「COORDY(コーディ)」の初号機を、横浜市鶴見区の大型物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク横浜新子安(MFLP横浜新子安)」に納入したと発表した。
本プロジェクトは、三井不動産とENEOS不動産が共同で開発したもので、施設屋上には約2,000kWの太陽光パネルと、約2,600kWhの蓄電池を設置。MHIETが開発したCOORDYが、系統電力・太陽光発電・蓄電池の3電源を統合制御することで、電力使用の最適化と約40%のCO₂削減を実現する。
蓄電池およびCOORDYの設計・設置、試運転、土木構造物工事はMHI-TCが担当。両社が連携し、機械設備から建設工事までを一貫提供する「総合エンジニアリング」により、効率的な施工とコスト削減を両立した。
COORDYは、MHIETが開発した“トリプルハイブリッド”自立給電システム「EBLOX(イブロックス)」の中核を成す制御装置であり、太陽光・エンジン発電・蓄電池を組み合わせて変動の大きい再エネを安定供給することが可能。災害などで系統電力が喪失した場合でも、エンジン発電機と蓄電池、再エネを最適制御することで、事業継続計画(BCP)に対応するレジリエントな電力供給を確保する。
MHIETは今後、COORDYおよびEBLOXのソリューション提案を通じて、三菱重工グループが推進するエナジートランジションと低・脱炭素社会の実現に貢献していく方針。MHI-TCもまた、土木・建築・プラント分野で培った建設エンジニアリング力を活かし、グループの技術・設備を融合した持続可能な社会インフラの構築を進めていく。
MFLP横浜新子安は2025年2月に竣工済みで、今後のモデルケースとして、再エネと蓄電技術を組み合わせた次世代型物流拠点の普及が期待される。
コメントを投稿するにはログインしてください。