・ガーナGMC社向けに8台を先行納入、追加発注も獲得
三一(SANY):2025年10月1日
三一(SANY)は、同社の大型ハイブリッド鉱山用トラック「SET150S」をガーナの鉱山企業GMC社に向けて初納入し、西アフリカ市場への本格進出を果たした。今回の納入は、同モデルの地域初導入であり、三一が掲げる「高効率・低炭素」な鉱山ソリューションのグローバル展開を象徴する一歩となった。
GMC社は年間800万トンのマンガン鉱石生産を目標としており、三一はこれに応えるべく、製造・輸送・現地組立までを一貫して担う「グリーンデリバリーチャネル」を構築。雨季による物流の制約や現地特有の課題にもかかわらず、三一のサービスエンジニアは現地入りを前倒しし、資材調達と組立作業を迅速に展開。結果として、初回納入分8台の組立を予定より15日早く完了させた。納入スピードと品質に感銘を受けたGMC社は、即座に追加で8台の発注を行っている。
SET150Sは、過酷な鉱山環境に特化して設計された大型ハイブリッドトラックで、2基のWeichai製WP17エンジンと148kWhのバッテリーを組み合わせたマルチパワーシステムを搭載。総出力は1,400kWに達し、同クラス比で約15%の性能向上を実現している。さらに、インテリジェントエネルギーマネジメント機能により、エンジンとバッテリーの最適運用、回生ブレーキ、効率領域でのエンジン稼働を可能にしている。ガーナでの1カ月超の運用結果では、燃料消費が14%以上削減され、急勾配での運搬性能とコスト効率の両立が確認された。
2022年の発売以来、SET150Sはウズベキスタンやペルーなど10カ国以上に納入されており、燃費性能・耐久性・サービス体制に対する高評価を獲得している。今回のガーナ納入により、同モデルは大型鉱山運搬車両のグローバルベンチマークとしての地位をさらに強固なものとした。
三一は今後もSET150Sおよび上位モデルSET240Sの国際展開を加速させ、鉱山業界の「低炭素・高効率」化に貢献していく方針だ。
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