ボッシュ・レックスロス、ctrlX Worldのパートナー拡大

・SEW、エマソンなど4社が参画、ハードウェア・ソフトウェアの選択肢が多様化

ボッシュ・レックスロス (Bosch Rexroth ):2025年10月9日

ドイツ・ローアマイン発 — ボッシュ・レックスロスは10月9日、同社の自動化プラットフォーム「ctrlX World」に、SEW-EURODRIVE、エマソン(Emerson)、コグニボティクス(Cognibotics)、シュメアザール(Schmersal )の4社が新たにパートナーとして参画したと発表した。これにより、駆動系、空圧、安全、プログラミングの各分野でハードウェアおよびソフトウェアの選択肢が拡充される。

ctrlX Worldは、自動化システム「ctrlX AUTOMATION」とオペレーティングシステム「ctrlX OS」を中心としたパートナーネットワーク。今回の新規参画により、ユーザーはデジタル駆動制御、空圧ソリューション、機械安全、直感的な開発環境などを含む、より広範なハードウェア、ソフトウェア、アプリケーションを利用できるようになる。

ctrlX AUTOMATIONは、コントローラ、I/O、産業用PC、HMI、安全ソリューション、駆動装置に加え、包括的なモーション制御、PLC、IoT機能を提供する。ctrlX OSは、Linuxベースのオープンなオペレーティングシステムで、独自のエコシステムを持ち、競合他社を含むサードパーティベンダーにも開放されている。

SEW-EURODRIVEの駆動装置がctrlX OSエコシステムに追加
ctrlX Worldに新たに駆動技術プロバイダーとして参画したSEW-EURODRIVEは、同社のインバータとギヤモータをctrlX OSエコシステムに追加する。今後、さらなる駆動装置とctrlX OS Store向けアプリのリリースが予定されている。このアプリにより、CiA(CAN in Automation)規格、特にCiA 402プロファイルに準拠した駆動装置を、モダンなフロントエンドを通じて制御できるようになる。

複数のSEW-EURODRIVE製駆動装置を、ctrlX OSを搭載したハードウェアから一元的に制御できるため、操作性の向上と効率化が期待される。

■エマソンが空圧・ハンドリングソリューションを提供

エマソンは、同社ブランド「Aventics」を通じて、空圧およびサーボ電動ハンドリングの強力なソリューションを提供する。これには、ctrlX OSとシームレスに接続可能なIIoT対応モジュラー式AVバルブシステムが含まれる。ユーザーはバルブ機能の包括的な制御、インテリジェントI/O機能の活用、詳細な診断データ分析が可能となり、透明性と効率性の高いプロセスを実現できる。

さらにエマソンは、Aventicsサーボ電動ハンドリングシステムのctrlX OSエコシステムへの統合も計画している。

■コグニボティクスが直感的なプログラミング環境を提供

ロボティクス・ソフトウェア専門企業のコグニボティクスは、プログラミングフレームワーク「Juliet&Romeo」を提供する。このフレームワークは、ロボットのモーションプログラミングを大幅に簡素化し、開発者やエンジニアがモジュラー設計、インテリジェントな構文、既存ツールチェーンへのシームレスな統合により、明快でメンテナンスしやすいロジックを作成できる。

Juliet&Romeoは、すべてのctrlX OSデバイス上でネイティブに動作し、リアルタイム同期を提供、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デプロイメント)をサポートし、デバッグと展開を容易にする。

■シュメアザールが機械安全コンポーネントを提供

安全ソリューション専業プロバイダーとして初めてctrlX Worldに参画したシュメアザールは、「Safety Fieldbox」を提供する。このデバイスにより、センサ、タンブラー、ライトカーテン、非常停止ボタンなど最大8台の安全機器を、事前組立済みの8ピンM12コネクタで分散接続できる。これにより配線と誤配線のリスクが低減される。

Safety Fieldboxは、Safety over EtherCAT(FSoE)を介してctrlX SAFETYコントロールシステムと、または新しいSafety PLCアプリを使用してctrlX OSデバイスとシームレスに通信する。

■急速に拡大するctrlX World

ボッシュ・レックスロスのオートメーション&エレクトリフィケーション・ソリューション事業部門セールス担当上級副社長、シュテッフェン・ヴィンクラー(Steffen Winkler)氏は「ctrlX Worldには現在110社以上のプロバイダーが参画している。顧客にとって、これは自動化ソリューションをより自由に組み合わせ、迅速にスケールし、イノベーションを直接産業界に届けられることを意味する」と述べている。

同氏はまた「パートナーの世界は市場を反映しており、顧客の要求に沿って成長している。顧客はより多くの選択肢、市場投入までの時間短縮、エンドツーエンドでバリューチェーン全体をマッピングする可能性から恩恵を受ける」とコメントした。​​​​​​​​​​​​​​​​

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