・ヤンマーエネルギーシステムが2,000kVA級を今期投入、今後4,000kVAまで拡大へ
ヤンマーホールディングス(大阪市北区)は10月8日、グループ会社であるヤンマーエネルギーシステムが、データセンターや大型設備向けの大容量非常用発電機「GY175シリーズ」を商品化したと発表した。シリーズ第一弾として、今年度中に2,000kVAクラス対応機種の販売を開始し、2026年度以降に3,000kVAクラス、2028年度以降に4,000kVAクラスの展開を計画している。
近年、クラウドやAIの普及・高度化に伴い、データセンター需要が急増している。2030年度には日本国内のデータセンター新増設による電力需要が、2025年度比で約9倍に拡大するとの見通しもある。このような中、ヤンマーエネルギーシステムでは、電力需給の逼迫や災害時の停電などに備えた事業継続計画(BCP)需要の高まりに対応するため、2,000kVAクラス以上の大容量非常用発電機を開発した。今後は需要増加に対応すべく、本シリーズ専用の新工場を増設し、供給体制を強化する方針である。
同機に搭載するエンジン「GY175シリーズ」は、グループ会社のヤンマーパワーソリューション株式会社が舶用エンジン技術をベースに開発した新型高速エンジン。発電装置に関する国際規格ISO8528-5で最高水準のClass G3に適合し、短時間始動や遠隔監視サービスにも対応している。これにより、停電時でもサーバーや通信設備の稼働を維持し、データ損失やサービス停止リスクを最小限に抑えることが可能となる。
ヤンマーグループは今後も、DX社会を支える高信頼性電源ソリューションの提供を通じ、データセンターや重要インフラの安定稼働に貢献していく。
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