AeroEdge、新材料用の新工場建設に着工 ― LEAPエンジン向けチタンアルミ合金の量産体制を構築へ

AeroEdge(栃木県足利市)は10月7日、LEAPエンジン向けチタンアルミブレード用新材料の量産化に向けて、新工場および鋳造ラボ建屋の建設に着手したと発表した。また同日、森西社長をはじめ関係者が出席し、地鎮祭が執り行われた。

同社は、8月14日に発表した「LEAPエンジン向けチタンアルミブレード用新材料の供給およびマーケットシェア拡大」に関する計画の一環として、量産体制確立を目的に本プロジェクトを進めている。新工場は栃木県足利市奥戸町の新取得地に建設され、鋳造工場とラボを併設し、品質保証のための検査・分析機能も備える予定。総投資額は約25.75億円で、2027年4月の完成を見込む。

新たに生産するチタンアルミ合金は、チタンやアルミなどを鋳造して製造するもので、LEAPエンジン用ブレード向け材料として開発された。従来材に比べて完成形状に近く、原料使用量および加工コストの削減が可能となるほか、国内生産により輸送距離を短縮し、サプライチェーン全体でのCO₂排出削減にも寄与する見通し。

AeroEdgeでは、これまで仏サフラン(SAFRAN)社と数年にわたり技術評価を進めており、同新材料がLEAPエンジン搭載に適合することを確認済み。今後、量産設備の整備を進め、サフラン社による工程認証を取得したのちに量産を開始する計画である。

同社は「新材料を自社で量産することで、供給途絶リスクを回避し、受注量に応じた柔軟かつ効率的な生産体制を実現する」としており、航空機エンジン部材の国産化推進とともに、グローバル市場での競争力強化を図る。

<設備投資概要>
• 所在地:栃木県足利市奥戸町1215
• 敷地面積:7,640㎡
• 生産品目:LEAPエンジン用チタンアルミブレード(新材料)
• 主な設備:鋳造工場建屋、鋳造ラボ建屋、鋳造設備、検査装置など
• 投資額:25億7,500万円
• 投資期間:2025年8月~2027年4月(予定)
• 資金調達:自己資金および借入金

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