IHI運搬機械、SkyDriveとサポーター契約を締結 ― 空飛ぶクルマの搬送技術を共同開発へ

IHI運搬機械(東京都中央区)は10月3日、空飛ぶクルマおよび物流ドローンを開発するSkyDrive(愛知県豊田市)と、空飛ぶクルマの搬送技術に関するサポーター契約を締結したと発表した。両社は次世代エアモビリティの社会実装に向け、バーティポートにおける地上搬送システムの自動化開発を共同で進める。

IHI運搬機械は、立体駐車場や物流搬送システムなどで培った技術を基盤に、2019年には国内初となるドローンと自動運転モビリティ間での無人荷物受け渡しを実現するドローンポートを開発。以後、ドローン輸送ビジネスや都市部屋上を活用した離着陸場「バーティポート」の構想を推進してきた。

今回の契約により、SkyDriveが開発する3人乗りの電動垂直離着陸機「SKYDRIVE(SD-05型)」などの機体運用に対応した搬送設備の研究開発を強化。高頻度・高密度運航を支える地上インフラとしての自動搬送システム実現を目指す。

SkyDriveは、「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」を掲げ、2025年の大阪・関西万博で同社製機体のデモフライトを実施するなど、空の移動手段の実用化をリードしている。IHI運搬機械との連携により、空飛ぶクルマの離着陸後の地上オペレーションの効率化・安全性向上を図る。

SkyDriveの福澤CEOは、「IHI運搬機械様の高い技術力により、安全で簡便な機体搬送装置の開発が進んでおり、運航オペレーション全体の最適化にも期待している」とコメント。

また、IHI運搬機械の赤松社長は「立体駐車場事業で培った機械・建築・保守のノウハウを活かし、地上と空を結ぶモビリティハブとしてのバーティポートを構築していく」と述べている。

両社は、協業を通じて次世代エアモビリティ社会の早期実現を目指す方針だ。

【参考】 空飛ぶクルマとは、電動化・自動化技術を用いた垂直離着陸型の次世代空の移動手段で、海外では「AAM(Advanced Air Mobility)」や「UAM(Urban Air Mobility)」と呼ばれている。

ニュースリリー