日立建機は10月3日、キルギス共和国のクムトール金鉱山に導入されている超大型油圧ショベル「EX3600-6」が、稼働10万時間を達成したと発表した。同機は2012年に納入されたもので、厳しい高地環境下での長期稼働は、製品の堅ろう性と信頼性を示す成果となった。
クムトール金鉱山は標高4,000mを超える世界有数の露天掘り金鉱山で、冬季は気温がマイナス40℃に達する過酷な環境にある。こうした条件下での長時間稼働は、製品品質やサービス体制の優位性を裏付けるものだ。日立建機の中央アジア地域での販売・サービスを担うユーラシアンマシナリー(本社:カザフスタン・アルマティ市)は、納入以来11年間にわたりサービス員を常駐させ、24時間体制でメンテナンスを提供。現在ではクムトールゴールド社の自社メンテナンスに加え、必要に応じて同社が迅速に支援する体制を確立している。
今回の稼働達成を記念し、現地では式典が行われ、クムトールゴールド社のボロトベク・イディリソフ取締役会長、トゥンチトゥク・モケエフ副鉱山長、ユーラシアンマシナリー社CEOのケマル・チェティネリ氏、日立建機の福西栄治執行役常務ら約70名が出席した。
クムトールゴールド社は「EX3600-6」を計5台保有しており、今回の対象機はそのうちの1台。同鉱山をはじめ中央アジア諸国では鉱業が経済の中核を担っており、資源需要を背景に鉱山機械市場の拡大が期待されている。
日立建機は、油圧ショベルや鉱山機械の開発・製造に加え、部品・サービスや再生・レンタル・中古車を含む「バリューチェーン事業」を展開。顧客の安定稼働を支えるソリューションプロバイダーとして、今後も同地域での事業拡大を目指す考えだ。
コメントを投稿するにはログインしてください。