平田機工、熊本県内に工場取得 、半導体関連事業の生産拠点を集約

・既存拠点に隣接、2026年度から本格稼働へ

平田機工(熊本市北区)は10月1日、固定資産(土地および建物)を取得したと発表した。同社が5月に発表した中期経営計画(2025~2027年度)における「半導体関連事業における事業規模の拡大」戦略を具現化する施策の一環となる。

同社は自動車や半導体など多様な産業分野向けに生産設備の製造・販売事業をグローバルに展開している。中期経営計画では半導体関連事業を中心とした持続的かつ安定的な利益創出を目指す方針を掲げており、今回の工場取得はその実現に向けた重要な投資と位置づけられる。

新工場は同社の既存拠点である城工場の至近に位置し、2026年度からの本格稼働を予定している。現在同社の電子機器部が担っている開発・製造機能を新工場へ移管することで、熊本県内に分散していた半導体関連事業の生産拠点を集約。工場再編を通じた生産効率の向上を図る。

同社は生成AI関連を中心とした半導体需要の堅調な推移を見込んでおり、さらなる受注拡大を目指している。新工場での生産体制構築により、将来的な需要増加にも柔軟に対応可能な体制を整備し、競争力の一層の強化を進める方針だ。

なお、売主および取得価額については守秘義務により非公表。取得価額は同社の直前連結会計年度末における連結純資産額の30%未満で、2026年3月期の業績への影響は軽微と見込んでいる。

半導体製造装置業界では、生成AI需要を背景とした設備投資の増加が続いており、各社とも生産能力の増強に注力している。平田機工の今回の投資は、こうした市場環境を踏まえた戦略的な対応といえそうだ。

<取得資産の概要>
• 所在地:熊本県菊池市城町蘇崎1241-6(城工場至近)
• 敷地面積(土地):30,657m²
• 延床面積(建物):10,113m²
• 契約締結日:2025年9月30日
• 取得完了日:2025年10月中(予定)
• 稼働時期:2026年度から本格稼働(予定)

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