米 ムーグ、高推力推進モジュールの製造完了、次世代衛星バス「Meteor」への統合フェーズへ

ムーグ(Moog Inc.):2025年9月29日

米ムーグは、精密モーション制御および流体制御システムの設計・製造・統合を手がけるグローバル企業として、最新の高推力推進モジュール2基の製造完了を発表した。これらのモジュールは、同社が開発したESPA-Grandeクラスの衛星バス「Meteor」へ搭載され、国家安全保障を担う宇宙ミッションに投入される予定だ。

Meteor衛星バスは、米コロラド州アーバダ拠点にて開発された汎用性・拡張性に優れたプラットフォームであり、あらゆる軌道における防衛・情報収集任務に対応可能なペイロードを搭載できる設計となっている。今回の推進モジュール統合により、同衛星バスは高いΔV(デルタV)機動性と長期運用性を兼ね備えることとなる。

ムーグ社スペース事業部ゼネラルマネージャーのマイク・ポパディック氏は次のように述べている。「当社は創業以来75年にわたり、精密モーション制御システムの製造と統合において卓越した技術力を発揮してきました。今回の納入は、拠点間の連携体制の成果であると同時に、宇宙空間における国家安全保障能力の強化と兵士の保護に貢献する革新的な推進技術の提供を意味します。」

今後のMeteor衛星バス製造フェーズでは、アリゾナ州ギルバート拠点にて開発された統合型アビオニクスユニットの搭載が予定されている。同ユニットは、地球低軌道から深宇宙までの幅広い運用実績を持ち、信頼性の高い航行制御を実現する。

今回の推進モジュール納入は、ムーグ社が垂直統合型宇宙ソリューションへの継続的な投資を行っていることを示すものであり、グローバル顧客との協業を通じた技術革新の推進という同社のビジョンを改めて裏付けるものとなった。

■ ムーグ 社(Moog Inc.)について
ムーグ 社は、航空機、宇宙機、防衛システム、産業機械、海洋・医療機器など多岐にわたる分野で、精密モーションおよび流体制御システムの設計・製造・統合を行う世界的企業。詳細は公式サイト(www.moog.com)を参照。

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