ユングハインリッヒ(Jungheinrich):2025年9月30日
ユングハインリッヒ9月30日、新ブランド「AntOn by Jungheinrich」を立ち上げ、エントリー市場向けにコスト効率に優れた物流機器の販売を開始した。第1弾として、リチウムイオン式フォークリフト「CBH 2.5」「CBH 3.0」と、リチウムイオン式パレットトラック「PTL 1.5」を投入する。
新ブランド「AntOn」は、同社の成長戦略「Strategy 2030+」の一環として展開され、使いやすさ、信頼性、経済性を兼ね備えた製品群を提供する。取締役会セールス担当のナディーン・デスピノー(Nadine Despineux)氏は「倉庫や輸送における標準的なニーズに対し、手頃でシンプルなソリューションを求める企業が主なターゲット」と説明している。
同ブランドは、2025年5月に発表されたユングハインリッヒと中国・EP Equipment社とのパートナーシップの下で開発されており、ドイツのエンジニアリングと効率的な生産体制を融合させることで、信頼性と価格競争力を両立した製品を実現している。
フォークリフト「CBH 2.5」「CBH 3.0」は、それぞれ2,500kg、3,000kgの定格荷重を備え、最高走行速度17km/h、最大揚高4,800mmを達成。高い最低地上高と大型タイヤにより、多様な現場環境での使用に対応可能とした。堅牢な構造と直感的な操作性により、日常の運用で安定した性能を発揮する。
一方、パレットトラック「PTL 1.5」は、1,500kgの定格荷重を持ち、全長1,550mm、幅560mm、高さ1,230mmというコンパクトな設計が特徴。倉庫や屋外での運搬はもちろん、トラックへの積載も可能で、オプションとして不整地用のスタビライザーや交換用バッテリーを装備できる。いずれの機種も、短時間充電・長寿命・低メンテナンスを可能にするリチウムイオン技術を採用している。
欧州市場では9月30日に発売を開始し、アジア太平洋および中南米市場でも11月から順次展開予定。販売チャネルはeコマース、販売代理店、ディストリビューター、直販など複数を組み合わせるマルチチャネル戦略を採用しており、「Strategy 2030+」に基づく事業拡大を加速させる構え。