ヤンマー、大形エンジン事業を新会社で始動、「ヤンマーパワーソリューション株式会社」設立

・脱炭素技術開発を加速―

ヤンマーホールディングス(大阪市)は10月1日、船舶用および陸用の大形エンジン事業を新会社「ヤンマーパワーソリューション株式会社」(以下、ヤンマーパワーソリューション)で開始したと発表した。これはヤンマーパワーテクノロジーからの会社分割によるもので、脱炭素社会の実現に向けた技術開発を加速させる狙いがある。

舶用業界では、2050年のカーボンニュートラル達成に向け、水素・メタノールなど多様な燃料への対応が求められている。ヤンマーパワーソリューションは、これまでのエンジン開発のノウハウを活かし、多燃料化技術の研究開発を推進。次世代動力源の実用化に向けた取り組みを本格化させる。

分社化の背景には、産業用と大形エンジン事業それぞれの市場特性や技術的方向性の違いがある。これにより、より迅速かつ柔軟な事業展開が可能となり、製品開発から販売・保守までの一貫体制を強化する。

■分社化の背景と目的
ヤンマーパワーテクノロジーは、ヤンマーから2020年4月に現在の社名に変更し、産業エンジン事業、大形エンジン事業を中心にエンジンの開発・製造・販売を行ってきた。今回、それぞれの事業における脱炭素に向けた技術の方向性、製品を提供する市場特性の違いなどに応じてスピード感のある事業活動が行えるよう両事業を分社化する。(2024年10月18日発表)

■新会社概要
会社名:ヤンマーパワーソリューション株式会社
所在地:兵庫県尼崎市長洲東通1丁目1-1
代表者:代表取締役社長 廣瀬 勝(ひろせ まさる)
主な事業内容:船舶用及び陸用エンジンの設計、製造、販売、保守および修理
資本金:9,000万円
会社設立日:2025年4月1日
事業開始日:2025年10月1日
出資比率:ヤンマーホールディングス株式会社 100%

ヤンマーグループは今後、環境対応型エンジンの開発を軸に、国内外の船舶・陸用市場におけるプレゼンス強化を図る方針。

ニュースリリース