仏マニトウと杭叉集団、リチウムイオン電池の合弁会社設立で合意

・仏ル・マンに拠点、欧州電動化戦略を加速

 Manitou Group(マニトウ・グループ ):2025年7月17日

 アンスネ、仏マニトウ・グループと中国の杭叉集団(Hangcha Group)は7月17日、リチウムイオン電池の製造と販売に特化した合弁会社をフランス国内に設立することで合意したと発表した。新会社は欧州競争当局の承認を経て設立される予定で、所在地はル・マン(サルト県)。既存施設を活用し、地元当局や経済開発機関「Solutions & Co」との連携のもとで立地が決定された。

 新会社は独立した事業体として運営され、鉛蓄電池からリチウムイオン電池への置き換えを希望する顧客ニーズに対応。製品寿命の延伸と運用効率の向上を支援する。2024年末に発売されたマニトウの電動フォークリフト「ME LIFTシリーズ」など新製品群も対象に、次世代電動化戦略「LIFTロードマップ」の一環として、2030年までに全販売台数のうち28%を電動製品にする目標を掲げている。

 マニトウ・グループの社長兼CEO、ミシェル・ドゥニ氏は次のようにコメントしている。
「今回の合弁会社の設立は、長年のパートナーである杭叉との連携によって、当社の電動産業車両の展開を加速させるものです。杭叉が有する電池製造のノウハウは、当社の生産能力を飛躍的に高め、脱炭素に向けた戦略とも完全に一致しています」

 杭叉集団の董事長兼総経理である趙黎民(Zhao Limin)氏は、以下のように述べた。
 「今回の合弁設立は、杭叉とマニトウの関係が新たな段階へと進んだ証であり、杭叉のグローバル戦略における重要な節目です。当社の技術力と製造力を活かし、新エネルギー産業車両の電動パワーソリューションを強化することで、持続可能な社会への転換を加速させていきます」

 合弁会社では、エンジニア、製造オペレーター、営業担当、アフターサービス技術者などの採用を進める計画で、ル・マン市も地域への人材定着を支援する。

■杭叉集団(Hangcha Group)について
 1956年創業。中国最大級の産業車両メーカーで、世界でもフォークリフト販売で8位にランクイン(米Modern Materials Handling調べ)。リチウムイオン電池、水素エネルギー、ハイブリッド技術を基盤に新エネルギー製品を拡充し、業界屈指の製品ラインアップを有する。

■マニトウ・グループ(Manitou Group)について
 仏アンスネに本社を置く建設・農業・産業向けハンドリング機械メーカー。ManitouおよびGehlブランドで世界展開し、2024年の売上高は27億ユーロ。グローバルで6,000人の従業員を抱え、800の販売拠点を通じて顧客と密接に連携している。

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