中部電力、岐阜県下呂市に発電出力1,930kWの西村水力発電所を建設

・2027年度の運転開始目指す

 中部電力は6月20日、岐阜県下呂市において、木曽川水系馬瀬川の流水を利用した西村水力発電所を建設すると発表した。

 発電所は既設の西村ダムから岩屋ダムまでの未利用落差を利用する、発電出力1,930kWの流れ込み式(注)の水力発電所。

 瀬戸第二水力発電所は、馬瀬川から取水し、飛騨川へ放流する発電所だが、馬瀬川や飛騨川の流量が多い場合は、取水せずに岩屋ダムへ貯水している。

 同発電所は、瀬戸第二水力発電所の導水路を分岐させ、下流の岩屋ダムへ放流することで、これまで瀬戸第二水力発電所で利用できていなかった水を有効活用するもの。

 今後、中部電力は、自然環境へ配慮をしつつ、地域および関係各所の理解と協力を得ながら2024年度の工事着手、2027年度の運転開始に向け、開発を進めていく。

 中部電力グループは、再生可能エネルギーを脱炭素化やエネルギー自給率の向上に資する主力電源の一つと位置付けており、目標として掲げる「2030年頃に保有・施工・保守を通じた320万kW以上の拡大」達成に向け、引き続き、積極的な電源開発に取り組んでいく。

(注)河川を流れる水をダムに貯めることなく、そのまま発電所に使用する方式。

<計画概要>
発電所名:西村水力発電所
所在地:岐阜県下呂市馬瀬下山
水系・河川名:木曽川水系・馬瀬川
発電/運用方式:水路式/流れ込み式
発電出力:1,930kW
最大使用水量:8.8m3/s
有効落差:約30m
想定年間発電量:約9,700万kWh(一般家庭 約3,200世帯分の年間使用電力量に相当)
工事着手予定:2024年10月
運転開始予定:2027年度

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