ナブテスコが4月30日に発表した2024年12月期第1四半期(1〜3月)連結業績によると、売上高は721億81百万円(前年同期比12.2%減)、営業利益 39億91百万円(同30.9%減)、税引前利益 51億31百万円(同52.6%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益 は26億40百万円(同16.1%減)となった。
2024年第1四半期は、自動ドアにおいて好調な国内外の建物用ドア需要や海外事業での為替効果があったことに加え、航空機器においては民間・防衛向けともに需要が伸びたことにより増収となったが、コンポーネントソリューション事業では大幅な需要減少により減収となった。
営業利益は、トランスポートソリューション事業やアクセシビリティソリューション事業での増収による増益はあったものの、コンポーネントソリューション事業での減収による減益の影響が大きかった。
■セグメント別業績
<コンポーネントソリューション事業>
コンポーネントソリューション事業の売上高は、前年同期比40.4%減の227億13百万円、営業利益は、同79.5%減の8億16百万円となった。
精密減速機は、 EV関連や自動化設備投資が減少したことに加え、産業用ロボットの在庫調整が継続していることから、売上高は前年同期比で大幅に減少となった。
油圧機器は、中国市場のみならず欧米や東南アジア市場においても建設機械需要の低迷が継続し
たことから、売上高は前年同期比で減少となった。
<トランスポートソリューション事業>
トランスポートソリューション事業の売上高は、同13.6%増の191億39百万円、営業利益は同62.6%増の23億62百万円となった。
鉄道車両用機器は、国内外でのMRO (Maintenance, Repair, Overhaul)が堅調に推移したことから、売上高は前年同期比で増加となった。
航空機器は、コロナ禍以前の水準に回復した旅客需要により民間航空機向け事業が好調だったことに加え、防衛省向け需要が拡大したことから、売上高は前年同期比で大幅な増加となった。
商用車用機器は、東南アジア市場での需要は減少したものの、国内顧客の需要が好調だったことから、売上高は前年同期並みとなった。
舶用機器は、新造船向け需要及びMROが底堅く推移したことに加え、新型の主機遠隔操縦装置及びDeep Sea社製品の拡販効果もあり、売上高は前年同期比で増加となった。
<アクセシビリティソリューション事業>
アクセシビリティソリューション事業の売上高は、同16.4%増の270億13百万円、営業利益は、同23.1%増の31億31百万円となった。
自動ドア事業は、国内外の建物用ドアや海外のプラットホームドア需要が堅調に推移したことにより売上高は前年同期比で増加となった。
<その他>
その他の売上高は、18.2%減の33億17百万円、営業利益は同25.9%減の3億円となった。
包装機は国内向けで納入時期の期ずれもあり、売上高は前年同期比で減少となった。
■ 連結業績予想等の将来予測情報に関する説明
第1四半期において、全社的に為替影響が発生したこと、費用計上及び一部事業で納期のずれ が期中内に発生したことを踏まえて業績予想を見直した結果、下記のとおり、前回発表予想を上回る見通しとなった。
2024年12月期は、売上高3,237億円(前期比3.0%減)、営業利益135億円(同22.3%減)、税引前利益、147億円(同42.6%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益93億円(同36.1%減)の予想に修正した。
コメントを投稿するにはログインしてください。