サッポロビール、仙台工場内に RTDの製造設備を新設

「サッポロ 濃いめのレモンサワー」「サッポロ 男梅サワー」の売上好調で、RTD事業はサッポロ史上過去最高売上(注1)を更新中

 サッポロビールは12月22日、成長著しいRTD(注2)事業の更なる成長を見据え、RTDの製造設備を現在の仙台工場内に新設(2023年10月稼働予定)することを決定したと発表した。

 これまでサッポロビールのRTDは、静岡工場にある自社製造設備の他、外部の製造機能を活用して商品供給を行ってきたが、積極的な事業成長に適した自社生産能力の増強はもとより新たな開発商品への対応や需給の柔軟性を高めることを目的に、新たに約36億円の設備費を投じ、自社製造設備を新設することとなった。この設備投資により、サッポロビールのRTD自社生産能力は約2倍になる。

 RTDの市場は13年連続成長を遂げており、直近では5年連続で2桁成長(注3)となっている。様々な時代や社会的背景により多様化が進行していること、またコロナ禍における「おうち時間」充実の意識の高まりにより幅広い飲用シーンで登場するお酒となったことが、市場伸長の主な要因に挙げられる。また、様々な顧客ニーズに応える商品が増えていることはRTD自体の価値向上をも実現していると考えている。

 サッポロビールのRTD事業は、独自価値の追求を目指してこれまで様々な商品を提案してきた。2013年の限定発売に始まった「しょっぱい旨さ」が特長の「サッポロ 男梅サワー」は、アンコールの声を受けてその後通年型商品として再発売し、今では発売9年目となるロングセラーブランドへと成長している。2018年には純度99.99%の高純度ウォッカ(注4)を使用した本格チューハイ「サッポロチューハイ 99.99<フォーナイン>」を発売し、その洗練された味わいに多くの支持を得た。そして2021年に新発売した「サッポロ 濃いめのレモンサワー」は多くの愛顧を得たことで、上方修正した年間販売計画の380万函(注5)を10月に突破した。現在サッポロビールのRTD事業は、サッポロビール史上過去最高売上(注1)を更新中。

 サッポロビールはRTD事業戦略のテーマとして「専門性」の追求を掲げ、2022年以降も各ブランドの独自価値の創造に磨きをかけ、魅力向上を図っていく。

 「サッポロ 濃いめのレモンサワー」は、その特長であるレモン味が「濃いめ」の専門ブランドとして「“濃い”は生活を豊かにする。」のコンセプト追求により商品ラインアップを拡充する。2022年に発売10年目を迎える「サッポロ 男梅サワー」は、唯一無二の居酒屋系梅干しサワーとして「しょっぱい旨さ」に更なる磨きをかけ、梅干しサワー専門ブランドとしての魅力向上を図る。

 サッポロビール仙台工場は、ビール類の製造工場として長きにわたり地域に支えられ、ビール類の製造と商品の供給を行い、今年竣工50周年を迎えた。また2019年には同敷地内にサッポログループの食品飲料事業を担うポッカサッポロフード&ビバレッジ社のカップ入りスープ工場を併設し、グループの資産を活用したハイブリッド工場としてグループシナジーの発揮に努めてきた。2022年12月をもってビール類の製造は停止するが、2023年10月からはサッポロビールのRTD製造およびポッカサッポロフード&ビバレッジ社カップ入りスープ製造のハイブリッド工場として、新しいスタートを切る。これからも地域社会の発展と共栄に貢献していく。

(注1)サッポロビールのRTD年初累計売上実績が、2020年までの各年のRTD年間売上実績を上回っている。
(注2)RTD:Ready to Drink の略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
(注3)サッポロビール推計。
(注4)エタノール以外の有機物割合が0.01%未満のウォッカを純度99.99%サッポロビールとして規定。
(注5)250ml×24本換算。

<RTD新設設備について>
新設場所:宮城県名取市(サッポロビール仙台工場内)
※現在のサッポロビール仙台工場のビール製造は2022年12月に停止する。
※同工場内のポッカサッポロフード&ビバレッジ仙台工場は引き続き稼働する。
投資額:約36億円
稼働開始時期:2023年10月予定
製造対象商品:「サッポロ 濃いめのレモンサワー」「サッポロ 男梅サワー」などのRTD主要商品

<2021年年初累計販売実績(12月20日現在)>
RTDカテゴリー合計:1,145万函(250ml×24本)前年比146%
サッポロ 濃いめのレモンサワー:453万函(250ml×24本) 
男梅サワーブランド計:249万函(250ml×24本)前年比117%

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