CKD、20年4~12月期の売上は3.5%増の756億円、通期予想を上方修正

 CKDが2月12日に発表した2021年3月期第3四半期(2020年4~12月)連結業績によると、売上高75,638百万円(前年同期比3.5%増) 、営業利益4,447百万円(同40.4%増) 、経常利益4,474百万円(同42.1%増) 、親会社株主に帰属する四半期純利益2,943百万円(同44.0%増) となった。(数値表記は原文まま)

 2020年4~12月期における国内経済は、米中通商問題の影響に加え、新型コロナウイルス感染拡大の長期化による影響はあったものの、輸出や生産活動は持ち直し、景気は緩やかながらも回復基調となった。設備投資は、企業収益の悪化や先行きの不透明感から延期や中止の動きが継続してみられました。そのような中、電子産業においては、5GやIoT向けなど情報通信技術の用途の拡がりを背景とした投資が行われ、底堅く推移した。

 海外経済は、米国では感染再拡大による活動規制の強化により雇用と消費の回復は鈍化したものの、製造業は持ち直しの動きが持続した。また、中国では製造業全般で生産活動の正常化が進み、5G関連や二次電池などの設備投資が積極的に行われた。一方、東南アジアは、感染対策を打ち出しながら経済活動は再開されたが、その回復は緩やかなペースに留まった。

 CKD2021年3月期第3四半期データ

■セグメント別業績

<自動機械部門>

 産業機械では、リチウムイオン電池製造システムの売上高は増加したものの、三次元はんだ印刷検査機の売上高は減少した。また、自動包装システムは、売上高が減少した。

 その結果、売上高は10,441百万円(前年同期比3.6%減) 、セグメント利益はセールスミックスの変化や新たな中国市場向け装置の開発費増加などにより、1,123百万円(同44.6%減) となった。

<機器部門>

 国内市場では、5Gの普及にテレワーク関連の需要が重なり、設備投資が拡大した半導体製造装置向け売上高は増加した。一方、自動車の製造設備向けや工作機械向けの売上高は、一部で需要の回復がみられましたが、それぞれ減少した。

 海外市場では、製造業全般で生産活動の正常化が進んだ中国や半導体設備投資が底堅く推移した韓国や台湾などで売上高が増加した。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大により東南アジアの売上高は減少した。

 その結果、売上高は65,196百万円(前年同期比4.8%増) 、セグメント利益は生産性改善や経費削減の効果により、6,272百万円(同53.9%増) となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 第3四半期に入り、同社を取り巻く市場環境は、電子産業における投資が好調に推移するとともに、中国など東アジアで設備投資が底堅く続いたことにより、機器事業において想定より強い回復がみられる。また、製造業は自動化・省人化需要の高まりなどを背景に回復基調にあり、需要動向は、第2四半期を底に着実に上向いていると判断している。しかし、第3波と言われる感染再拡大の中で、依然として本格的に景気が回復するには時間がかかる状況となっており、自動機械の据え付け工事遅延なども懸念される。引き続き、徹底した経費削減と生産性向上に取組み、収益性のさらなる改善に努めていく。

 これらを踏まえ、2021年3月期通期の連結業績予想については、2020年11月13日に公表した数値を以下のとおり上方修正した。

 売上高104,000百万円(前期比3.3増、前回予想100,000)、営業利益6,500百万円(同24.3%増、同4,900)、経常利益(同21.3%増、4,960)、親会社株主に帰属する当期純利益4,310百万円(同16.8%増、3,440)。

 ただし、当予想は、現在の感染状況が緩やかに改善されることを前提としており、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大の程度や収束の時期などにより大きく変動する可能性がある。開示すべき重要な事項が発生した場合には、すみやかに業績への影響を発表する。

 なお、為替レートは、1米ドル105円を前提としている。

 CKDの2021年3月期第3四半期決算短信

 第3四半期決算説明資料