■ロボットを活用した街づくりで協業
三菱地所は6月15日、先端技術を活用した次世代型の施設運営管理の構築を目指し、自律移動型ロボットの開発を行うSEQSENSE(シークセンス、本社:東京都渋谷区)が6月15日付で実施した第三者割当増資を引き受けたと発表した。
今後両社は実用性の高い自律移動型ロボットの開発に向けて互いに協力し、三菱地所が所有又は運営管理するオフィスビル・商業施設・物流施設・空港・ホテル等への導入をはじめ、将来的には、ロボットの外部販売も目指していく。なお、三菱地所の出資額は約5億円となる。
SEQSENSE社は、知能機械学とロボット工学の世界的権威であり、JAXAで「はやぶさプロジェクト」にも参加した明治大学理工学部の黒田洋司教授らが創業した高い技術力を持つロボット開発会社。
同社のロボットは、国際特許を出願中の独自の3Dレーザーセンサーを活用した自律走行が可能で、三次元空間を認識して自ら立体地図を作成し、巡回の度に正常な状態との差分から環境の変化を自動的に検出し、異常を発見することが可能。また、各種センサーと高度なAI機能の搭載により、多様なニーズに応えることができるが、実用化の為には、多くの施設の様々な環境下で実証を行う必要がある。
三菱地所は、2017年より多様な人・企業が集い、交流することを通じて進化していく街を「オープンイノベーションフィールド」と位置付け、先端技術・テクノロジーを活用した実証実験の場として三菱地所施設を提供し、街づくりにおける当該技術の有用性や実用化のハードルについて検証を行っている。ロボティクス分野においても、人手不足社会の到来を見据え、街のサービス及び運営業務を担う様々なロボットの導入を進めているが、今回、自らもロボットの開発段階で協業することで、より多くの実証実験の場を提供し、より実用性の高いロボット開発を早期に実現することが期待できるとしている。