フェローテック、北京通州に新工場建設を決定、総投資約122億円で半導体装置部品供給を強化

フェローテック(東京都中央区)は2月12日、中国北京市に5億4千万元(約122億円、1元=22.57円換算)を投じて新工場を建設し、関連事業を運営する新会社3社を設立すると発表した。着工は2026年3月、建屋完成は同年12月、機械設置完了を2027年3月とし、2027年6月の操業開始を目指す。

この投資は、生成AI投資の拡大に伴う半導体需要の旺盛な成長と、中国国内の半導体国産化政策を背景としたものだ。中国の半導体製造装置メーカー(主に国内資本)の急成長を受け、フェローテックはこれまでカバーしきれていなかった北京市周辺の需要取り込みを狙う。製品供給だけでなく、研究開発から工場運営支援までを一体化し、顧客との密着度を高める戦略だ。

■製造品目と投資内訳
新工場の主な製造品目は以下の3つで、それぞれ専用子会社を設立して運営する。

  • 部品洗浄事業:投資額3億元(約68億円)、建屋面積約13,300㎡
半導体・FPD製造装置向け高純度プロセスツールパーツの精密洗浄・再生サービス。外部資本の出資を受け入れる予定で、特定子会社となる。
  • 金属受託加工事業:投資額1億6,000万元(約36億円)、建屋面積約5,000㎡
半導体製造装置関連の精密金属部品加工。
  • セラミックス事業:投資額8,000万元(約18億円)、建屋面積約4,000㎡
高純度・高剛性セラミックス部品の加工・製造(半導体プロセス向けファインセラミックスなど)。

敷地面積は約28,000㎡、建屋面積約27,500㎡で、事務所等も含む。場所は北京市通州区景盛南六街に設定され、既存の安徽(洗浄関連)や杭州(金属・セラミックス関連)拠点とは異なる立地で、中国北部・首都圏の装置メーカーへの迅速対応を可能にする。

■新設子会社の概要

  • 洗浄新子会社(特定子会社):富楽徳科技発展(北京)有限公司
資本金3億元。親会社である安徽富楽徳科技発展股份有限公司(FTSVA)が70%、外部資本が30%出資予定。
  • 金属加工新子会社(特定子会社):北京先導精密机械有限公司
資本金1億6,000万元。杭州大和熱磁電子有限公司(FTH)の100%子会社。
  • セラミックス新子会社:北京富乐德半导体材料科技有限公司
資本金8,000万元。杭州大和江東新材料科技有限公司(FTHC)の100%子会社。
    いずれも代表取締役会長はフェローテック社長の賀賢漢氏が兼任する。

■戦略的意義
フェローテックはこれまで、中国国内需要向けに既存拠点を適応させつつ、欧米主要顧客の調達方針変更に対応して中国国外での生産能力確保を進めてきた。一方で、中国国内資本の半導体製造装置メーカーの成長が著しく、部品洗浄・金属加工・セラミックス分野での需要取り込み余地が大きいと判断した。

北京という立地は、有力な装置メーカーが集積する一方で、従来の生産拠点配置では十分にカバーできていなかった地域。現地密着型の供給体制を構築することで、装置メーカーの生産性向上と歩調を合わせたサービス提供が可能になる。

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