・ブラジル・アルゼンチンなど「南米の穀倉地帯」へスマート製造ソリューションを提供
徐工 (XCMG):2025年12月24日
中国の建設機械大手・徐工集団(XCMG)の農業機械部門が南米市場への本格進出を果たした。12月24日、同社は高性能トラクター「XT804-5D」約100台を南米地域に向けて出荷したと発表した。
中国機電産品輸出入商会工程農業機械分会の于東科秘書長によると、中国の農業機械輸出は好調を維持している。今年1〜10月の農業機械および部品の輸出総額は152億3,000万ドルに達し、前年同期比24.6%増を記録した。この成長は製品技術の向上、企業のソリューションプロバイダーへの転換、政策支援などが要因とされる。
■グローバル戦略で現地サービス網を構築
徐工農機は近年、グローバル化戦略を積極的に推進し、徐工集団の世界各地域ネットワークを活用しながら、市場投資と現地化サービス体制の構築を強化してきた。
今回の大量納入は、徐工農機製品の性能が国際市場で高く評価されたことを示すとともに、同集団が南米地域で継続的に実施してきたリソース投資と現地化戦略の成果でもある。南米大区チームは地域拠点および専門サービスネットワークを活用し、現地市場に密着した活動を展開。製品導入と効率的なサービス提供を確実なものとした。
■「成套化ソリューション」で差別化
徐工農機の競争力の源泉は、単なる機械販売にとどまらない「成套化解決方案(トータルソリューション)」の提供にある。顧客のニーズに応じた機器の組み合わせ提案から、稼働後のメンテナンス、部品供給まで一貫したサポート体制を構築することで、国際市場での需要獲得につなげている。
中国の農業機械は現在、世界の農業生産システムへの統合を加速している。徐工は今後も技術適合性の向上と現地化サービスの推進を継続し、グローバルパートナーとともに農業の近代化を推進することで、食糧生産能力の向上に貢献する装備支援を提供していく方針だ。
■南米市場の可能性
ブラジルとアルゼンチンを中心とする南米地域は「世界の穀倉地帯」として知られ、大豆、トウモロコシ、小麦などの生産が盛んだ。農業の機械化率向上が進む同地域では、高性能かつコストパフォーマンスに優れた中国製農機への関心が高まっている。
徐工農機のXT804-5Dトラクターは、80馬力クラスの中型モデルで、南米の大規模農業に適した仕様を備えている。耐久性と操作性に優れ、現地の気候条件や作業環境に対応した設計が評価されている。
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