英JCB、最大級油圧ショベル「370X」を解体大手サフェデムに納入

・高出力・低燃費と解体向け耐久装備で英国各地の大型案件に投入

JCB:2025年12月23日

英国の大手解体・撤去工事会社サフェデム(Safedem)はこのほど、JCB(JCB)が展開する最大出力クラスの履帯(クローラー)式油圧ショベル「370X」を新たに導入した。販売はスコットJCB(Scot JCB)が担当。解体現場での過酷な使用を想定し、キャブおよび車体の追加防護仕様を採用している。

サフェデムはスコットランド・ダンディーを拠点とし、複雑・大規模な解体工事で世界的に知られる専門業者。英国各地の最新プロジェクト向けに、JCBの最強クラス機となる370Xを受領した。家族経営で4代にわたり事業を継続し、100年以上にわたる解体分野の実績を持つ。同社は爆破解体工学や高度な技術精度を強みとし、国際的にも高い評価を得ている。

サフェデムのマネージング・ディレクターであるウィリアム・シンクレア(William Sinclair)氏は、「祖父はJCB創業者ジョセフ・シリル・バンフォード(Joseph Cyril Bamford)と英国空軍で共に勤務していた。現在はスコットJCBから卓越したサポートを受けている。世界各地で事業を行う英国企業として、JCBがグローバルで成し遂げてきた成果は刺激的だ。どこへ行っても現場にJCBがある」と語る。

その上で、「370Xは解体用途に適したサイズで、あらゆる作業に対応できる。発売を心待ちにしていたが、期待を裏切らなかった。JCBで最大の機械であり、強力かつ堅牢で、安定性と燃費性能、そしてオペレーターの快適性に優れていることがすでに実証されている」と評価した。

JCB 370Xは、240kWのステージV(Stage V)対応エンジンを搭載し、従来機比で14%の出力向上を実現。再設計された油圧システムとメンテナンス間隔の延長により、生産性の向上とトータルコストの低減を両立する。高負荷作業を想定した耐久設計と、オペレーターの快適性向上も特徴だ。

1974年設立のサフェデムは、従業員40人規模ながら、爆破解体や外壁保存工法などの専門サービスを世界各地で提供。制御爆破による「世界で最も高い建物の解体」でギネス世界記録(Guinness World Record)を保持するなど、難易度の高い案件を数多く手がけてきた。保有する機械群はコンパクトながら専門性が高く、複数のJCB製解体用油圧ショベルを含む高能力フリートを構成している。

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