・200トンクラス機がフランスで稼働、鉱山向け大型案件で存在感
日立建機ヨーロッパ(Hitachi Construction Machinery (Europe) NV、以下HCME) :2025年12月17日
日立建機ヨーロッパ(以下HCME)は12月17日、欧州で初となる超大型油圧ショベル「EX2000-7」が現地に到着したと発表した。機体は2025年9月、フランスの顧客向けに納入され、正規ディーラーであるテラマット(Teramat)が組立・据付および試運転調整を担当した。
今回導入されたEX2000-7は運転質量200トン級の超大型機で、同顧客にとって初めて採用する日立建機製モデルとなる。顧客はフランス中東部に拠点を置き、厳しい採掘条件下での生産性向上を目的に導入を決めた。
EX2000-7は高い堅牢性と生産性で知られ、過酷な作業環境に対応できる設計が特長。現場では作業面の高さが0~13メートルに制約されており、幅を抑えた9立方メートルの純正バケットを採用することで、貫入力の向上を図った。さらにテラマットは、掘削材の排出を助けるチェーンスクレーパー、ウォーターミスト式防火システム、キャブ用補助暖房装置などのオプションを追加し、作業効率と安全性を高めた。
■信頼関係を象徴する導入式
10月には導入記念式典が開かれ、HCMEの製品サポート・部品・マイニング担当副社長である紺野 哲(Satoshi Konno)氏、テラマットのマネージングディレクター、ピエール・マイラン=ロゼ(Pierre Mailland-Rosset)氏のほか、地元政界関係者、顧客およびパートナー企業の関係者が出席した。
今回の納入は、HCME、テラマット、顧客の三者による強固なパートナーシップを象徴するものと位置付けられている。3社の協力関係は20年以上に及び、信頼、性能、そして高度な技術サポートを基盤として築かれてきた。
ピエール・マイラン=ロゼ氏は「今回の納入は単なる試運転開始にとどまらず、顧客と日立建機チームとが一体となって進めてきた産業プロジェクトの集大成だ。欧州初となるこのタイプのEX2000-7の導入は、相互の信頼関係と、大規模プロジェクトを支える当社の対応力を示している」とコメントした。
これに対し、紺野 哲氏は「テラマットと顧客との関係性の質の高さ、そしてプロジェクト全体を通じて発揮されたチームの専門性に強い印象を受けた。今回の稼働開始はスタートに過ぎず、今後も本機の稼働率と性能確保に向けてテラマットを継続的に支援していく」と述べた。
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