メッツォ、シエラレオネ・トンコリリ鉄鉱石プロジェクト向けに鉱物処理設備を供給

メッツォ(Metso) :2025年12月22日

メッツォは12月22日、シエラレオネで進められているトンコリリ鉄鉱石プロジェクトの第Ⅲ期計画に向け、鉱物処理設備を供給すると発表した。発注元はレオーネ・ロック・メタル・グループ(レオーネ・ロック・メタル・グループ/Leone Rock Metal Group、LRMG)。受注金額は非公表で、2025年第4四半期の鉱物(ミネラルズ)事業の受注として計上される。

今回の案件は、年産3,000万トン規模のマグネタイト選鉱プラント(コンセントレーター)を対象としたもので、メッツォは設計、製造、供給に加え、据付および試運転支援、スペアパーツの提供までを含む包括的なサポートを行う。

供給内容は、
・スペリオール™ MKIII 50-65 一次ジャイレトリークラッシャー(Superior™ MKIII 50-65 Primary Gyratory Crusher)1基
・ノードバーグ® HP900™ コーンクラッシャー(Nordberg® HP900™ Cone Crusher)6基
・定格出力5.6MWの縦型再粉砕ミル(Vertical Regrinding Mill)2基
・高処理能力型濃縮槽 HRT 高速シックナー(HRT High Rate Thickener)1基
となっている。

縦型ミルおよび高速シックナーは、エネルギー効率の向上や炭素排出量の削減、生産効率の改善を目的とした「メッツォ・プラス(Metso Plus)」ポートフォリオに含まれる製品である。

メッツォのグレーター・チャイナ地域ミネラルズ営業担当バイスプレジデントのシュン・ファン氏(Xun Fang)は、「当社独自の先進的な鉱物処理技術、グローバルなサービスネットワーク、そして豊富なプロジェクト遂行経験を通じて、LRMGを包括的に支援する。効率的で安定した、持続可能な操業の実現に貢献していく」とコメントした。
また、「メッツォはすでにトンコリリプロジェクトの第Ⅰ期および第Ⅱ期向けに高速シックナー2基を納入している。今回の第Ⅲ期での協業は、両社の継続的な信頼関係と緊密なパートナーシップを示すものだ」と述べている。

トンコリリ鉄鉱石プロジェクトの概要

レオーネ・ロック・メタル・グループは、中国の金湖集団(キングホー・グループ/China Kingho Group)によって2010年にシエラレオネで設立され、鉱山開発、鉱石処理、輸送、製鉄事業を手がけている。
トンコリリ鉄鉱石プロジェクトは同国北部州に位置し、埋蔵量は約137億トンとされ、シエラレオネ最大の鉄鉱山である。計画が完了すれば、年間3,000万トンの鉱石を処理し、年間1,000万トンの鉄精鉱を生産する能力を持つ。

■メッツォの概要

メッツォは、骨材、鉱物処理、金属精錬分野向けに、持続可能な技術とエンドツーエンドのソリューション、サービスを提供するグローバル企業。エネルギー・水使用効率の向上、生産性の最大化、環境リスクの低減を通じて顧客価値の創出を図っている。
本社はフィンランド・エスポー。2024年末時点で約50カ国に約1万7,000人の従業員を擁し、2024年の売上高は約49億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキに上場している。

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