JFEエンジニアリング、広域ごみ処理施設をDBO方式で一括受注

・西尾市向けに高効率発電型焼却施設を新設、約20年の運営まで担う

JFEエンジニアリングは12月22日、愛知県西尾市から「広域ごみ処理施設整備・運営事業」を受注したと発表した。西尾市が岡崎市、幸田町と連携して構築する広域処理体制の中核施設として、新たな焼却施設を整備する。JFEエンジニアリングは設計・施工から約19年9カ月に及ぶ運営業務までを、DBO方式で一括受託する。

本事業では、西尾市クリーンセンターおよび岡崎市八帖クリーンセンター1号炉を集約する形で、ストーカ式焼却炉(133トン/日×2炉)を新設する。新施設は超高温高圧ボイラを採用し、国内の一般廃棄物処理施設として最高水準となる高効率発電を実現する計画だ。

焼却炉には、JFEエンジニアリング独自の高温空気燃焼技術を発展させた「対向流燃焼方式」を採用。さらに、完全自動運転システム「BRA-ING®」を導入することで、ごみ量やごみ質の変動に対応しながら燃焼の安定化と発電出力の向上を図る。

運営面では、AI煙検知システム「Smoke AI®」など独自の火災対策技術を導入するほか、横浜本社内のグローバルリモートセンターから遠隔運転監視と操業支援を実施する。これにより、安全性と運営品質のさらなる向上を目指す。

また、焼却後に発生する主灰については、構成企業9社と連携し、全量を資源化する計画だ。最終処分量を抑制することで、循環型社会の形成に貢献する。

JFEエンジニアリングは、廃棄物発電プラントのリーディングカンパニーとして、廃棄物の有効活用を通じたSDGsの達成と社会課題の解決に取り組むとしている。

<プロジェクト概要>
発注者:西尾市
受注者:JFEエンジニアリング(代表企業)
構成企業:日本国土開発、徳倉建設、山旺建設、まるひ建設、JFE環境サービス、油研、大徳運輸、ジェイテックシステム、東亜環境コーポレーション、大川運輸、新日本電工、中部リサイクル、渡辺産業、メルテック
事業名:広域ごみ処理施設整備・運営事業
工事場所:愛知県西尾市吉良町岡山大岩山地内ほか
事業内容:焼却施設(ストーカ式、133トン/日×2炉)の設計・施工、施設運営業務(19年9カ月)、焼却主灰の運搬・資源化
受注金額:501億1,160万円(税込)
設計・建設期間:2025年12月~2030年6月
運営期間:2030年7月~2050年3月

ニュースリリース