スチールプランテック、米ピッツバーグに初の現地法人設立、北米で製鉄プラント事業を本格展開

スチールプランテックは12月16日、米国ペンシルベニア州ピッツバーグに100%出資子会社「スチール・プランテック・ユーエスエー(Steel Plantech USA Inc.)」を設立し、2026年4月から業務を開始すると発表した。成長が見込まれる米国鉄鋼市場において、製鉄プラントエンジニアリング事業を本格的に展開し、設備更新・新設需要の取り込みを図る。

同社はこれまで世界45カ国で製鉄プラント設備の納入実績を有し、米国市場でもユナイテッド・ステーツ・スチール(United States Steel)やニューコア(Nucor)向けに製鋼関連設備や連続鋳造設備を供給してきた。さらに、アルセロールミタル(ArcelorMittal、現クリーブランド・クリフス=Cleveland-Cliffs)向けには厚板レベラーやテンションレベラーを納入するなど、長年にわたり米国鉄鋼業と関係を築いてきた。

海外拠点としては、インド、中国に100%出資の現地法人を展開しているが、米国での現地法人設立は今回が初となる。新会社の代表取締役社長には、スチールプランテックの執行役員でプラントエンジニアリング副本部長の後藤洋志氏が就任する。発足時の体制は後藤氏を含め、日本本社からの出向者2名と現地採用スタッフ1名の計4名とし、事業の進展に応じて順次人員を拡充する計画。

米国市場では、老朽化した鉄鋼設備の更新需要に加え、上工程から下工程に至るまでの新設・増設投資が今後も見込まれている。現地法人の設立により、顧客に近い立場での営業・技術対応を可能とし、同社が強みとする「顧客ニーズに寄り添ったカスタマイズ提案」と、迅速かつきめ細かなサービス提供体制を構築する。

後藤社長は「当社にとって初となる米国現地法人を設立し、グローバルな事業活動を一段と拡大する。鋼材需要の伸長が期待される米国市場において、独自の商品・サービスを通じて顧客ニーズに応えるソリューションを提供し、社会への貢献を果たしていきたい」とコメントしている。

スチールプランテックは、米国拠点を軸に設備投資案件への参画を強化し、日本発の製鉄プラントエンジニアリングメーカーとして事業拡大と企業価値向上を目指す。

<新会社概要>
名称:スチール・プランテック・ユーエスエー(Steel Plantech USA Inc.、略称SPUS)
所在地:米国ペンシルベニア州ピッツバーグ
代表者:後藤洋志(代表取締役社長)
業務開始:2026年4月(予定)
事業内容:製鉄プラントエンジニアリング、関連設備の販売・アフターサービス ほか

ニュースリリース