・約9億円を投資、2026年12月稼働開始予定
九州柳河精機(熊本県菊池市)は、自動車エンジン部品の製造拡張を目的とした工場増設を決定し、12月18日に熊本県庁で立地協定締結式を開催する。
■投資規模と雇用創出
今回の増設計画では、新規生産部品の取り込みに伴う新たな機械設備の導入を行う。投資金額は8億9,500万円で、新たに5名の雇用を創出する見込み。2026年3月に着工し、同年12月の操業開始を予定している。
同社の菊池市旭志川辺地区の事業所(用地面積81,205平方メートル)で実施される今回の増設により、従業員数は現行の344名から349名に増加する。
■一貫生産体制で高品質を実現
九州柳河精機は1974年12月、柳河精機株式会社(本社:三重県)の子会社として設立された。独自のアルミダイカスト技術を強みに、二輪車・四輪車向けのホイールやエンジンカバーなどの自動車部品を製造している。
同社の特徴は、アルミの溶接から鋳造、加工、塗装、組立、出荷までを自社工場内で完結させる一貫加工体制にある。この体制により、高品質の製品供給とコスト削減の両立を実現している。
2025年3月期の売上高は95億5,000万円、資本金は1億円。近年は、ハイブリッド車や電気自動車などの次世代自動車部品への事業拡大を積極的に進めている。
■立地協定締結式の概要
立地協定締結式は12月18日午前10時30分から、熊本県庁行政棟本館5階審議会室で開催される。九州柳河精機からは田尻雅浩代表取締役社長と右田光利管理本部長が、行政側からは菊池市の江頭実市長と熊本県商工労働部の上田哲也部長が出席する予定。締結式終了後には記者会見も実施される。
今回の工場増設は、熊本県における自動車関連産業の集積強化と、地域経済の活性化に寄与することが期待される。