・欧州および中南米で実演、柔軟性と電動化を訴求
リープヘル(Liebherr):2025年12月15日
リープヘルは10月から11月中旬にかけて、モバイル建設クレーンの革新的なコンセプトを紹介する国際ロードショーを実施した。ポーランド、チェコ、ハンガリー、ルーマニアの各国において、同社拠点のほか、実際の建設現場や顧客施設で展示・実演を行った。さらに春と秋には、チリおよびペルーでもロードショーを開催した。
期間中、来場者はエキスポミン(Expomin)やペルーミン(Perumin)といった展示会に加え、顧客向けの専用デモンストレーションを通じて、モバイル建設クレーンの特長と利点を実際に体感した。多くの顧客が実機を間近で確認し、リープヘルの専門家と活発な意見交換を行った。ロードショーでは、実用性を重視したデモンストレーションを中心に、想定される用途や活用シーンを具体的に示した。
今回訴求した「MKコンセプト」は、柔軟性と高効率を特徴とする。タクシークレーン方式を採用することで、短時間での立ち上げが可能となり、1日に複数の現場移動にも対応する。組立と操作は1人で行える設計で、垂直型タワーとコンパクトな設置面積により、都市部の狭小エリアや、例えば太陽光発電システムの設置・ハンドリング作業にも適している。
また、リフトキャブや最新のアシスタンスシステムにより、操作性と安全性を両立した。完全電動化された運転方式は将来を見据えた仕様で、排出ガスゼロ、低騒音、低コスト運用を実現する。現場電源のほか、内蔵発電機や、リデューロ・パワー・ポート(Liduro Power Port)などの独立型エネルギー貯蔵ユニットとの組み合わせにより、自立運用も可能としている。MKクレーンは、据え置き式建設用クレーンとモバイルクレーンの間を埋める存在と位置付けられる。
ロードショーでは、リープヘルのモバイルクレーンのシンプルなコンセプトも強調された。営業担当者自らがMKを設置し、実際の操作の容易さを実演。顧客からの反応は極めて好評で、複数の引き合いに加え、すでに1件の成約が成立し、機械の納入も完了しているという。
同社は今後も同様のイベントを継続する計画で、来年にはノルウェーでの開催も予定している。
コメントを投稿するにはログインしてください。