ダンフォス、電子機器・データセンター向け液冷用クイックカップリングを発売

ダンフォス(Danfoss ):2025年12月12日

ダンフォス・パワーソリューションズ(Danfoss Power Solutions)は、電子機器およびデータセンターの液体冷却用途に向けたクイックディスコネクトカップリング「ダンフォス・ハンセン(Danfoss Hansen)MQD/MQDBシリーズ」を発売した。単相の水/グリコール冷却システム向けに設計されており、高密度サーバーラックへの搭載に適したコンパクト設計が特長である。

新製品は、手動接続タイプの「MQD」と、ブラインドメイト(盲接続)対応の「MQDB」をラインアップ。他社製のMQD規格カップリングとも完全互換としており、システム設計の自由度を高める。高流量を確保しつつ、設置・保守の簡素化と高い信頼性を両立させた。

MQD/MQDBシリーズは、すべての部品についてヘリウムリーク試験を実施し、密封性と品質を確保。コネクターは色分けされ、識別性を向上させている。サイズは02、03、04の3種類(公称流路径はそれぞれ3.3mm、4.9mm、6.4mm)を用意し、流量は毎分2~6.8リットルに対応する。

ダンフォス・パワーソリューションズのデータセンター担当シニアプロダクトマネージャー、チンメイ・クルカルニ(Chinmay Kulkarni)氏は、「当社はMQD仕様の策定に関与し、AIや高性能コンピューティング向け液冷における信頼性と性能の基準を築いてきた。発熱密度の増大に伴い、液冷はもはや選択肢ではなく必須の技術だ。MQD/MQDBカップリングは、次世代冷却システムに求められる性能、安全性、互換性を提供する」とコメントしている。

製品本体には耐食性に優れた304ステンレス鋼を採用し、シール材には耐久性の高いEPDMを使用。接続端末はISO 11926-3準拠のOリングボス、BSPP、ホーステールに対応し、用途の幅を広げた。使用温度範囲はマイナス40℃~150℃。

ダンフォスのデータセンター向け液冷製品の詳細は、同社の液体冷却ソリューションの専用ページで紹介している。

ニュースリリース