カルマー(Kalmar):2025年12月9日
フィンランドの港湾荷役機器大手カルマー(Kalmar)は12月9日、電動マテリアルハンドリング機器向けのDC(直流)充電ソリューション新シリーズを発表した。同社の電動機ラインアップを補完するもので、世界的充電機メーカーであるケムパワー(Kempower)およびサイネクセル(SINEXCEL)と共同開発した。

同社は今回の提携により、ケムパワーおよびサイネクセルが持つDC充電分野の知見を活用し、電動機との最適な互換性を確保した充電ソリューションを構築。両社と共同で高度な充電機器を開発しており、充電ステーションと車両間のスムーズな連携を実現する。
発表された新シリーズには、移動式充電器、据置型充電ステーション、分散型充電システムなどを展開。さらに、メガワット級充電システム(MCS)もラインアップに含まれ、2026年第1四半期に納入予定のカルマー電動ストラドルキャリア向けとして、DPワールド・ロンドンゲートウェイ(DP World London Gateway)に導入される計画。
カルマーは、顧客それぞれの運用に合わせた最適な充電パッケージの構築を支援する。小規模電動フリート向けの移動式・一体型ソリューションから、大規模フリート向けの分散型衛星充電システムまで幅広く対応し、全世界で利用可能となる。
■各社コメント
カルマー製品管理責任者 ロニー・トーマス(Rony Thomas)氏:
「世界有数の充電機メーカー2社との提携を発表でき大変嬉しく思います。新たな充電製品群と当社の現場理解を組み合わせることで、電動機・充電器・サービスを含むトータルソリューションを、より低い総保有コストで提供できます。」
ケムパワー 最高市場責任者 ユッシ・ヴァンハネン(Jussi Vanhanen)氏:
「カルマーとの協業により、当社のDC充電技術を同社の電動機器ポートフォリオと統合し、世界的に加速する物流の電動化を力強く後押しします。これは気候目標に貢献する取り組みでもあります。」
サイネクセル グローバルOEM営業ディレクター ロン・ジョン(Ron Zhong)氏:
「30kW~1280kWの当社DC充電技術は、カルマーの完全電動化への移行を支える重要な要素となります。今回の共同プロジェクトは、技術だけでなく、持続可能なサプライチェーン構築への大きな一歩です。」
■カルマー(Kalmar)について
カルマー(Kalmar)は港湾・ターミナル、流通センター、製造業、重量物流向けに広範なマテリアルハンドリング機器・サービスを提供。フィンランド・ヘルシンキに本社を置き、世界120カ国以上で事業を展開。従業員数は約5,200人、2024年売上高は約17億ユーロ。
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