米キャタピラー、新型「トラッククランプ・マスターリンク」を発売

・追加工具不要で安全・迅速な履帯交換を実現

・油圧ショベルの現場作業効率を向上へ

キャタピラー(Caterpillar):2025年12月4日

米国テキサス州アービング発、キャタピラーは、油圧ショベルの履帯交換作業を大幅に簡素化する新型「キャット トラッククランプ・マスターリンク(Cat Track Clamp Master Link)」を発表した。同製品は従来のスリップ式や圧入式ジョイントを置き換える構造を採用し、油圧プレスや専用工具を必要とせず、安全かつ迅速な履帯の取り外し・取り付けを可能にする。

新製品は、ピッチサイズ7.5インチクラスの標準油圧ショベルに対応し、現場での履帯メンテナンスを大きく効率化する。履帯損耗はダウンタイムや修理コスト発生の要因となるが、追加工具不要の設計により、作業時間と負担を削減する点が特徴。

開発では耐久性も強化されており、社内試験では圧入式ジョイント比で25%高いピン保持性能、さらにスリップ式比で最大50%のジョイント寿命向上が確認された。

キャタピラー シニアマーケットプロフェッショナルのティム・ネンネ(Tim Nenne)氏は次のように述べている。

「工具を使用しないソリューションは一時的な応急処置と見られがちですが、このトラッククランプ・マスターリンクはその認識を覆すものです。速く、簡単でありながら、確かな耐久性を備えています。」

同製品はGeneral Duty、Heavy Duty、Heavy Duty XLなど幅広いアンダーキャリッジ仕様に対応し、キャタピラーのカスタムトラックサービス(Custom Track Service)やアンダーキャリッジ保証プログラムと組み合わせることで、ユーザーの稼働維持と総保有コスト低減に貢献する。

現時点ではキャット 320 油圧ショベル(Cat 320 Excavator)向けに提供開始しており、対応モデルは2026年に順次拡大予定。

問い合わせや詳細情報は、最寄りのキャットディーラー、または公式サイトcat.comで確認できる。

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