・エヴァ銅鉱山プロジェクトで採鉱設備一式供給、Harmonyと長期サポート契約
メッツォ(Metso) :2025年12月4日
フィンランドのメッツォは、オーストラリア・クイーンズランド州で進められるエヴァ銅鉱山(Eva Copper Mine)プロジェクト向けに、主要機器供給を受注した。同計画はハーモニー(Harmony)が主導する新規銅選鉱プロジェクトで、同地域では10年以上ぶりとなる大規模グリーンフィールド開発案件となる。受注額は約5,500万ユーロで、メッツォの2025年第3四半期受注に計上された。
メッツォ ミネラルズ アジアパシフィック担当バイスプレジデントのカイ・ロンバーグ(Kai Rönnberg)氏は次のように述べている。
「ハーモニーに選定されたことを大変誇りに思う。パース技術センターでのサンプル評価から設備構成の最適化まで、共同作業は非常に有意義だった。機器供給だけでなく、運転期間を通じた総所有コスト最小化に向け、長期的なパートナーシップが始まることを嬉しく思う。」
■高容量粉砕機器・浮選システム・監視解析技術を一括供給
今回供給される機器には、ギアレス駆動式のPremier™(プレミア)SAGミル(24MW)と、Premier™ツインピニオン式ボールミル(18MW)が含まれ、いずれもライニングと予備部品付きとなる。さらに、砕石工程にはMP800(エムピー800)コーンクラッシャー2基が導入される。
浮選工程では、Metso TankCell®(タンクセル)フローテーションセル15基とVertimill®(バーティミル)VTM3000が採用されるほか、Metso Courier® 6X SL(スラリーアナライザー)によるリアルタイム分析と、Metso PSI 500i(粒度解析装置)およびMillSense™(ミルセンス)による粉砕性能のオンライン監視が実施される。
濃縮処理では、Reactorwell™(リアクターウェル)技術を備えた20m濃縮機および65mテーリング濃縮機を採用し、フロック剤使用量削減と水回収効率向上を図る。また、Larox® PF(ラロックスPF)全自動フィルタにより、乾燥状態で均質な銅精鉱製品を供給する。
供給機器の大半は「Metso Plusポートフォリオ」に分類され、保守性と長期運用を前提とした仕様となっている。
■ハーモニーと複数年の供給・サポート契約を締結
メッツォとハーモニーは、複数年にわたる主要品目供給契約の条件書にも合意。メッツォの豪州拠点およびサービスセンターからのサポートにより、現場での据付、立ち上げ、稼働安定化を支援する。
ロンバーグ氏は「現地サービスと供給網の活用により、高い稼働継続性と迅速な部品供給を保証する」と述べ、運転段階での支援体制を強調した。
■企業概要
メッツォは鉱物処理、金属精錬、骨材分野における持続可能技術と統合ソリューションの提供企業で、世界約50カ国に拠点を持つ。2024年の売上高は約49億ユーロ、従業員数は約1万7,000人。フィンランド・エスポーに本社を置き、ナスダック・ヘルシンキに上場している。
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