リープヘル、船舶用クレーン「LS 250」累計50台目を納入

・ブリーゼ・シファート(Briese Schiffahrt)との協業が節目

リープヘル(Liebherr):2025年11月28日

レーア(ドイツ)発、ドイツの重機メーカー、リープヘルは、ブリーゼ・シファート(Briese Schiffahrt)に船舶用クレーン「LS 250」シリーズの累計50台目を納入した。両社の協業は2014年に始まり、今回の節目は重荷役輸送分野における技術革新と信頼関係の深化を示すものとなった。

■「BBCシャンハイ」に搭載へ

50台目となる「LS 250」は、同社船隊の「BBCシャンハイ(BBC Shanghai)」に搭載され、11月末にアジアの造船所から出航する予定。最大250トンの吊り上げ能力を備え、効率性と安全性を高める設計が施されている。

■技術革新の積み重ね

リープヘルは市場要求に応じ、ブームや旋回柱の形状を改良。従来の大型構造から流線型でコンパクトな設計へ移行し、デッキスペースの有効活用を可能にした。油圧システムも最適化され、使用油量を半減。耐久性の高い配管を採用することでメンテナンス負担を軽減している。

■両社のコメント

ブリーゼ・シファート新造船部門ディレクター、ベルント・ベーニング(Bernd Böning)氏は「LS 250はデッキカバレッジに優れ、吊り上げ能力と到達距離のバランスが取れている。リープヘルは信頼できる長期的パートナーだ」と語る。

リープヘルのロベルト・ピッチマン(Robert Pitschmann)氏も「50台目の納入は協業の強さを示すもの。効率性と革新性を共有し、業界に価値を提供している」と強調した。

■デジタル化で次世代対応

「LS 250」にはリトロニック(Litronic)制御システムが搭載され、荷重モーメントを自動管理。リアルタイムで性能データを提供し、より安全で効率的な荷役を可能にする。ブリーゼ・シファートは新船型「LakerMax」シリーズにも同機を採用し、船尾デッキの拡張と柔軟な運用を実現している。

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