・冷間コイル新ライン敷設、2028年6月稼働目指す
自動車用ばね製造大手の中央発條(名古屋市緑区)は11月28日、豊田市の藤岡工場敷地内に第12工場を新設すると発表した。2026年春に着工し、2027年6月の竣工、2028年6月の稼働開始を予定している。
新工場は主力製品である冷間コイルスプリングの新ラインを敷設するもので、延床面積は約4,167平方メートル。総投資額は建屋が約14億円、ライン投資等設備が約26億円の計約40億円となる。
同社は11月19日に開示した投資有価証券の売却代金の一部を建設資金に充当する。この投資額は7月30日に発表した「中長期経営計画2030」における6年間の設備投資総額480億円の計画範囲内としている。
■安全最優先の取組みを具現化
今回の新工場建設は「中長期経営計画2030」の”安全最優先の取組み”における最重要計画のひとつと位置付けられている。設備の老朽更新や大規模修繕を可能とする余力づくりをコンセプトに、将来のモデルラインとして整備する。
具体的には、最新設備の導入に加え、暑熱対策や工場レイアウトの最適化による働きやすい職場環境の整備、太陽光パネル設置による再生可能エネルギーの導入など、様々な取組みを実現する。
■生産性向上と作業効率改善に寄与
新工場は老朽更新の加速だけでなく、最新設備導入と安全安心な職場環境の整備により、生産性の向上と作業効率の改善にも寄与する見込み。同社は引き続き安全最優先の取組みを強化し、すべてのステークホルダーから信頼される経営基盤の強化に努めるとしている。
<藤岡第12工場の概要>
所在地:愛知県豊田市深見町向イ洞1071-1(藤岡工場内)
生産品目:自動車部品製造工場(シャシばね・コイルスプリング)
延床面積:約4,167㎡
着工予定:2026年春
竣工予定:2027年6月
稼働開始:2028年6月
総投資額:約40億円(設備等含む)
施工業者:株式会社伊藤工務店(名古屋市)