神奈川県は11月26日、地域未来投資促進法に基づき、新玉製作所(神奈川県小田原市)の地域経済牽引事業計画を承認したと発表した。同計画は、半導体製造装置向け部品の需要拡大を背景に、増産体制を整備する新工場の建設と生産設備導入を柱とするもの。
県が公表した内容によると、新玉製作所は小田原市栢山に新工場を整備し、現在3カ所に分散する生産拠点を集約。設備更新と工程統合により、作業効率化、製品精度の向上、品質安定化を図る。稼働後は高付加価値製品の生産能力を強化し、創出付加価値額8,750万円の達成を目標としている。
同計画は、同地域に形成されている精密加工技術や製造業ネットワークといった産業集積を活用できる点が評価された。計画期間は2025年12月1日から2029年6月30日まで。
半導体関連市場では製造装置需要が再び拡大基調にあるなか、同社の設備集約と能力拡張は国内供給力の強化にもつながる見通し。県では、地域未来投資促進法に基づき今後も高付加価値分野を中心としたものづくり企業の採択と支援を継続する方針。
<新工場概要>
企業名:有限会社新玉製作所
所在地:神奈川県小田原市栢山1135-26
計画内容:半導体製造装置部品増産のための新工場建設・設備導入
目的:生産効率化・高精度化・供給能力強化
計画期間:2025年12月1日〜2029年6月30日
活用する地域特性:製造業集積を生かした成長型ものづくり分野
目標付加価値創出額:8,750万円