・稼働後は年間1,000台規模の油圧ショベル生産が可能
三一(SANY):2025年11月20日
三一集団は11月19日、南アフリカ・ヨハネスブルク市で建設を進めていた産業園が竣工したと発表した。同産業園は製造、物流、人材育成機能を兼ね備えた複合拠点として運営される予定で、アフリカ市場全域における同社の供給能力とサービス網強化を図る。
空き地2万8,000㎡の敷地に設けられた新拠点は、2023年に着工。稼働後は年間1,000台規模の油圧ショベル生産が可能となり、同社の現地生産体制を大きく前進させる。三一集団によると、南アフリカ国内で100名以上の新規雇用創出が見込まれ、地域の技能開発にも寄与する方針。
竣工式に登壇した三一集団副総裁・アフリカ事業部董事長の郭瑞広氏は、「三一集団はアフリカからグローバル展開を始めた企業だ。これまでにアフリカ市場における累計販売額は30億米ドルを超え、サービスネットワークは全アフリカ諸国をカバーしている」と説明。その上で、「この産業園は単なる製造拠点ではなく、物流と人材育成を含む総合プラットフォームであり、現地製造推進と産業振興に貢献する」と述べた。
式典には南アフリカ政府関係者も出席し、同拠点への期待を示した。南アフリカ雇用・労働省副大臣のジュディス・チャバララ氏は、「このプロジェクトが特に注目すべき点は技能育成への投資だ。訓練と技術移転を通じ、新たな世代の技術者とエンジニア育成につながる」と評価した。
また、中国駐南アフリカ大使館経済商務処参事官の邱忠義氏は、「三一グループは単なる設備供給企業から、南アフリカの産業化に寄与する重要な参加者へと成長した」と述べた上で、「南アフリカは中国企業にとってアフリカ最大級の投資先の一つであり、本プロジェクトは両国の経済協力深化に寄与する」とコメントした。
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