CKD、25年4〜6月は減収減益も機器部門は堅調維持、ASEANへの展開奏功

 CKDは8月8日、2026年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高は362億53 百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益は37億72 百万円(同13.6%減)、経常利益は37億4 百万円(同18.5%減)、四半期純利益は24億77 百万円(同19.1%減)と、減収減益の結果となった。

 主力市場である半導体分野は、生成AI関連需要が国内外で下支えとなったが、自動車・産機向け投資は調整局面が続き二極化。BEV向け電池関連も投資判断が慎重化し、回復力に欠ける結果となった。地域別では、中国での国産化推進が進展。米国でもAI向けロジック・HBM需要が中長期的成長を後押ししている。東南アジア市場においては、対中リスクを回避する生産・調達機能の分散化が進み、同社の拠点展開が奏功して業績に寄与した。

◾️自動機械部門、全般に減速傾向
 自動機械部門は、薬品包装機が前期で大型案件が一巡したこと、HEV向け電池関連の投資鈍化も響き、売上高は45億66百万円(前年同期比36.4%減)、セグメント利益は10億2百万円(同29.4%減)。収益性確保のため、サービス事業の強化など体質改善に取り組んだ。

■機器部門、ASEAN売上が増加基調
 一方、機器部門は国内外でAI関連を中心とした半導体製造装置向け需要が底堅く、売上高は316億86百万円(同2.5%増)と堅調。事業利益は42億10 百万円(同2.3%減)とやや減益となったが、全体としては出荷の安定性を維持した。ASEAN市場での装置メーカー向け供給増が、部門全体の牽引材料となった。

■通期見通し据え置き、慎重な姿勢崩さず
 2026年3月期通期の業績予想は、5月公表分から変更なし。売上高1,560億円(前期比0.2%増)、営業利益190億円(同0.1%減)、経常利益190億円(同0.9%減)、純利益131億円(同3.1%減)を見込む。下期の半導体・電池需要回復を注視しつつも、全般に慎重な経営姿勢を継続する構えだ。

 CKDの2026年3月期第1四半期決算短信
 決算説明資料