ヤンマー建機(福岡県筑後市)は4月16日、マザー工場である筑後工場(同)で、2004年の発足から30万台目のミニショベルの生産を祝うという、歴史的な瞬間を迎えたと発表した。
ヤンマー建機のミニショベルは1968年に誕生し、歴史は、ヤンマー建機事業のルーツとなった小形自走式のホイール式ミニショベル「YNB300」まで遡る。都市化に伴う小型建機のニーズにいち早く対応した取り組みだった。
その後1973年から1980年にかけて、特にミニショベルやミニホイルローダなどの小形建機の開発に注力し、これらの製品は市場で高い評価を受けた。
さらにヤンマー建機は、1990年代から1999年にかけて、建機事業においてさらなる革新を遂げた。特に、1993年に発売された後方小旋回バックホー「ViO(ビオ)シリーズ」は(旋回時後端はみ出しがないという)”ゼロテールスイング”というコンセプトで新たな市場を創造した。
1998年には「Σ(シグマ)シリーズ」を発売し、従来の超小旋回機の弱点を克服したことで、今日の機械においてもその優れた技術は引き継がれている。
この間ヤンマー建機はヤンマーグループの一事業部門という位置づけだったが、競争環境の大きな変化を受け2004年には現在のヤンマー建機が誕生した。前述のViOシリーズやΣシリーズの大きな成功により、小型建機市場での地位を確立し、今に至る。
30万台のミニショベル生産は数字以上の意味がある。それは顧客の声に耳を傾ける(傾聴)、ハンズオン(実地主義)、そして信頼という3つの要素を大切にしてきたヤンマー建機の従業員の思いや努力が形となったもの。
そしてヤンマー建機だけで達成した記録ではなく、コミュニティの一部であるパートナー販売店と一丸となって成し遂げたものでもある。強い信頼でつながっているパートナー販売店とともに、多くの地域社会に貢献できたことは同社の誇り。ヤンマー建機のミニショベルを使用し、メーカーであるヤンマー建機にこれまで様々なフィードバックをした多くのオペレーターに、あらためて感謝の意を示した。
ヤンマー建機は「Building With You(あなたとともにつくる)」というブランドタグラインを掲げ、顧客やパートナー代理店の成長に貢献する。現在の急速に変化する事業環境に対応するため、製品・ビジネスモデルおよびブランドの変革を進め、革新的なソリューションの開発を加速し、生産、販売、アフターマーケットへの投資を行い、価値提供企業への変革を進めている。ステークホルダーと共に「A SUSTAINABLE FUTURE」を実現することを目指すとしている。
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