・車載コンデンサ向け需要拡大に対応、経産省が認定
東レ（東京都中央区）は1月23日、経済安全保障推進法に基づく供給確保計画について、経済産業省から2024年12月24日に認定を受けたと発表した。認定を受けたのは、先端電子部品の部素材であるxEV（車載）向けフィルムコンデンサ用二軸延伸ポリプロピレン（BOPP）フィルム「トレファン®」の生産設備の増設計画で、最大約30億円の助成等を受けることにより、新拠点となる那須工場（栃木県那須塩原市井口）に新規生産設備導入のための投資を行うことを決定した。新たに増設する生産設備は2027年3月からの供給開始を予定しており、今回の増設で車載コンデンサ用フィルムの生産能力は、土浦工場で進めている増強分（2025年稼働開始予定）も含めた時点から約34％拡大する計画となる。
「トレファン®」はｘEV向けフィルムコンデンサの性能を向上させるうえで最重要となる部素材の一つであり、わが国の戦略的優位性に大いに寄与する製品。経済安全保障上の観点からも、今後拡大が見込まれるｘEV市場への当該物資の安定供給を確保していく。
東レは「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の企業理念のもと、既存設備を保有する土浦工場に続き那須工場での早期生産能力拡充を通じ、成長市場ニーズに応え、さらなる事業拡大を目指す。