日立建機、チリに中南米地域統括会社を設立

・中南米向け新車販売から部品・サービス提供までの現地体制を強化し、販売代理店・顧客ニーズへ迅速に対応

 日立建機は1月27日、同日開催の取締役会において、中南米事業を拡大するため、チリ共和国(以下、チリ)に同地域を統括する会社Hitachi Construction Machinery Latin America SpA(以下、日立建機ラテン・アメリカ)を、2025年4月1日に設立することを決定したと発表した。日立建機ラテン・アメリカ設立により、中南米向け新車販売から部品・サービス提供までの体制を強化し、販売代理店・顧客ニーズへ迅速に対応する。

 日立建機グループは、Deere & Company(ディア&カンパニー社)との合弁事業の解消に伴い、2022年3月より、北中南米全域で建設機械の新車販売から部品・サービスの供給まで独自に事業を展開している。これまでは、主に北米での販売・サービス体制の立ち上げ・拡充に注力し、販売代理店網や部品倉庫を整備してきた。

 現在、中南米地域は、北米と合わせてHitachi Construction Machinery Americas Inc.(本社所在地:アメリカ合衆国・ジョージア州ニューナン/以下、日立建機アメリカ)が統括している。今後、北米とは文化や言語のほか商習慣が異なる中南米の販売代理店・顧客ニーズにより迅速に対応するため、北米と中南米それぞれに地域統括会社を構えることとし、チリに中南米地域の統括会社を設置することを決定した。

 チリは日立建機が拡販に注力している鉱山向けダンプトラックの中南米最大の市場であり、大手鉱山会社の本社が集中していることから、顧客と密なコミュニケーションが見込める。また、コンパクト・コンストラクション製品においては、チリ、ガイアナ協同共和国、ドミニカ共和国、コロンビア共和国、スリナム共和国の販売代理店と契約を締結済み。まずはチリを拠点に中南米全体の地域統括体制を確立し、段階的に、コンストラクション製品の最大市場であるブラジル連邦共和国を含めた販売・サービス網の整備を進める。

 日立建機グループは、日立建機ラテン・アメリカを軸に中南米の事業体制の再構築を進め、2030年度に中南米で売上収益1,000億円以上をめざす。

■日立建機 執行役専務 米州事業部長 兼 日立建機アメリカ 取締役会長 石井 壮之介氏からのコメント:

 私たちは中南米地域でお客さま、販売代理店との関係を構築し、パートナーシップの拡大に取り組んできました。そして、このたび、中南米地域統括会社を設立することになり、大変、嬉しく思っています。日立建機はこの新しい重点的アプローチにより、お客さまと販売代理店の成功を支援していく所存です。市場に詳しいこの新会社は、販売、部品、サポートのニーズに迅速に対応することが可能です。日立建機アメリカは中南米地域統括会社を支援し、シームレスな移行を実現することで、持続的に成功するための強固なネットワークを構築していきます。

<日立建機ラテン・アメリカ概要>
会社名:Hitachi Construction Machinery Latin America SpA
所在地:チリ・サンティアゴ
事業内容:中南米地域における建設機械(コンスト・コンパクト・マイニング製品)および部品・サービスの供給ならびに地域事業の統括
資本金:1,000万米ドル
設立日:2025年4月1日(予定)
営業開始日:2025年10月中(予定)
出資比率:日立建機 100%

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