第3四半期連結累計期間におけるファナックグループを取り巻く状況については、景気が緩やかに回復して設備投資にも持ち直しの動きがみられる一方で、欧米における高い金利水準の継続に伴う影響や中国経済の先行き懸念など、不透明な状況が続いた。このような厳しい状況が続く中、ファナックでは業績への影響を最小限にとどめるべく、セールス、研究開発、工場、サービス、事務、全ての部門の総力を挙げて拡販や経費削減等に取り組んだ。なお、2022年度下期から続く在庫調整については、適正な在庫状況に戻りつつある。
■部門別の概況
<FA部門>
<ロボット部門>
ロボット部門については、国内では、自動車関連向けの需要がまだら模様の中、一般産業向けが期の後半堅調に推移し、売上が増加した。
一方、中国では、好調だったEV関連向けが下降気味であり、インフラ関係と電子産業向けも低調で売上が減少した。また、欧米でも主に自動車関連向けが低調で売上が減少した。これらの結果、ロボット部門の売上高は2,423億86百万円(前年同期比 16.4%減)となった。
<ロボマシン部門>
<サービス部門>
サービス部門については、「サービスファースト」をキーワードに、サービス体制の強化、IT技術の積極的な導入による効率アップ等を進めている。サービス部門の売上高は1,023億85百万円(前年同期比 6.4%増)となった。
■連結業績予想に関する説明
2025年3月期通期の業績予想を以下のとおり。
売上高7,919億円(前期比 0.4%減)、営業利益1,523億円(同7.3%増)、経常利益1,904億円(同4.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,392億円(同4.5%増)。
2025年1月から25年3月までの為替レートは、平均140円/ドル、150円/ユーロを想定している。