日立建機、油圧ショベルの部品を3Dモデル化した「3Dパーツカタログ」を日本国内で活用開始

・部品検索の工数を低減し、顧客をスピーディーにサポート

　日立建機は6月26日、2024年6月下旬より、ZAXIS-7シリーズの中型油圧ショベルZX120-7（12トンクラス）、ZX200-7（20トンクラス）の2機種の部品を3Dモデル化した「3Dパーツカタログ」の活用を日本国内で開始すると発表した。これにより、営業・サービス担当者による部品検索時の工数が低減され、顧客をよりスピーディーにサポートすることが可能になる。今後は、順次油圧ショベルやホイールローダの対応機種を拡大し、いずれはグローバルでの活用も視野に入れている。

　パーツカタログは、顧客の機械のメンテナンスや部品交換の際に必要な部品について検索し、部品の名称や数量、注文時に必要な部品番号などを確認するために活用している。日本では、国内の販売や部品・サービス事業を担う日立建機日本（埼玉県草加市）の営業・サービス担当者や販売協力店などが活用している。

　現在活用しているパーツカタログは、部品を平面（2D）のイラストで掲載している。平面のイラストは、サービス部品として供給する全ての部品が分解された状態で、視点も固定されている。そのため、営業・サービス担当者が実際に目にしている機械や部品の実物とイメージを合わせることが難しく、顧客からの問い合わせ対応時にもミスコミュニケーションが発生してしまうことがあった。また、パーツカタログは電子系統・油圧系統・製缶構造物などのカテゴリーに分かれていること、顧客の機械は仕様やオプションがさまざまであることから、確認したい部品の情報を迅速に探すことに課題があった。

　日立建機はこのような課題を解決するため、直感的かつ迅速に必要な部品情報を確認できる3Dパーツカタログの導入に至った。例えば中型油圧ショベルZX200-7の場合、パーツカタログへ掲載している2,000種類、8,000点以上の部品を3Dモデル化し、1つの画面でまとめて部品を確認ができるようになる。また、実際の機械や部品と同じ視点で、経験や知識に左右されずに直感的に部品を特定することで、これまで以上に顧客へのスピーディーな対応が可能。社内のトライアルにおいては、2Dカタログでの検索に比べて、3Dカタログの検索では検索時間を約20％短縮することができた。

　日立建機グループは、「人と機械の最適な関係」をめざし、今後も顧客の課題を解決するソリューション「Reliable Solutions」を顧客と協創しながら、「安全性の向上」「生産性の向上」「ライフサイクルコストの低減」に貢献していく。

■日立建機について
　日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカー。新車販売事業に加えて、部品・サービス、再生（部品・本体）、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、革新的なソリューションをお約束顧客に提供する真のソリューションプロバイダーとして、顧客と共に成長をめざす。世界に約26,000人の従業員を擁し、2023年度（2024年3月期）の連結売上収益は1兆4,059億円、海外売上収益比率は84%。

　ニュースリリース
　＊リリース内容から「ですます調」で表記しています。