一般社団法人 日本陸用内燃機関協会(陸内協)は4月1日、令和 6 (2024)年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 95.8%(4.2%減少)の 9,149 千台の見通しだと発表した。
陸用内燃機関生産、輸出見通し調査は当初(2 月調査)、中間(8 月調査)の年 2 回実施している。今回は、令和 6 (2024)年 1 月下旬より 3 月上旬にかけてエンジンメーカー16 社を対象にアンケート調査を実施し、令和 5 (2023)年度陸用内燃機関の生産(国内、海外)・輸出実績見込み及び令和 6年度の当初見通しをまとめた。
以下、リリース原文。
■陸用内燃機関の令和 5 (2023)年度生産(国内、海外)・輸出実績見込み及び令和 6年度の当初見通し
令和 5 年度の国内生産台数は、ガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関共に前年度に対して減少し、 全体で対前年度 86.5%の 3,065 千台と、2 年連続減少の見込みとなりました。
また、海外生産台数もガ ソリン機関の大幅な減少により、対前年度 76.1%の 6,481 千台と 2 年連続減少し、平成 21 年度(2009 年 度)以来 14 年ぶりに 7,000 千台を割る見込みとなりました。これにより国内と海外を合わせた生産台数 は、対前年度 79.2%の 9,546 千台と 2 年連続減少し、海外生産台数の統計を始めた 1999 年以来、初めて 1千万台を割り込む見込みとなりました。
令和 5 年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響がなくなり、物流・半導体不足も解消 されたものの、ガソリン機関の特需の収束による流通在庫の過多が発生。更にウクライナ情勢によるイン フレ、利上げによる購買力の低下、中国の景気減速等により市況の悪化がみられ、ガソリン機関の大幅な 需要減少と共に、欧米を中心に高需要であったディーゼル機関も需要減少が顕在化しました。
令和 6 年度も引き続き在庫過多の状況が解消されず、ウクライナ情勢による欧米の購買力低下、中国 景気の低迷等により需要減少の傾向が続く見通しです。
このような中、令和 6 年度の国内生産はガソリン機関、ガス機関が増加するもののディーゼル機関が減少し、対前年度 98.2%の 3,011 千台と 3 年連続減少の見通しとなりました。
海外生産は、ディーゼル機 関、ガソリン機関、ガス機関が共に減少し、対前年度 94.7%の 6,138 千台と 3 年連続減少の見通しとな り、これにより、国内と海外を合わせた生産台数も対前年度 95.8%の 9,149 千台と 3 年連続減少の見通し となりました。また、海外生産比率は、全体で対前年度 0.8 ポイント低下の67.1%となる見通しです。
令和 5 年度の実績見込みと令和 6 年度の当初見通しを以下のようにまとめました。
〔国内生産〕
(1)ガソリン機関
令和 5 年度の国内生産は、台数で対前年度 79.1%の 1,349 千台、金額は 88.6%の 347 億円の見込み です。
令和 6 年度の国内生産は、台数で対前年度 101.2%の 1,365 千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和 5 年度の国内生産は、台数で対前年度 93.1%の 1,612 千台、金額は 100.2%の 6,539 億円の見込 みです。
令和 6 年度の国内生産は、台数で対前年度 94.9%の 1,530 千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和 5 年度の国内生産は、台数で対前年度 96.0%の 104 千台、金額は 109.7%の 301 億円の見込みで す。
令和 6 年度の国内生産は、台数で対前年度 111.7%の 117 千台の見通しです。
以上の結果、令和 5 年度の陸用内燃機関の国内生産台数は、対前年度 86.5%の 3,065 千台、金額は 99.9% の 7,186 億円の見込みとなりました。 また、令和 6 年度の国内生産台数は、対前年度 98.2%の 3,011 千台の見通しとなりました。
〔輸出〕
(1)ガソリン機関
令和 5 年度の輸出は、台数で対前年度 84.6%の 174 千台、金額は 106.9%の 71 億円の見込みです。 令和 6 年度の輸出は、台数で対前年度 96.8%の 168 千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和 5 年度の輸出は、台数で対前年度 87.3%の 1,148 千台、金額は 100.7%の 4,012 億円の見込みです。
令和 6 年度の輸出は、台数で対前年度 96.3%の 1,105 千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和 5 年度の輸出は、台数で対前年度 99.6%の 76 千台、金額は 111.5%の 217 億円の見込みです。 令和 6 年度の輸出は、台数で対前年度 124.8%の 95 千台の見通しです。
以上の結果、令和 5 年度の陸用内燃機関の輸出台数は、対前年度 87.5%の 1,398 千台、金額は101.3%の 4,304 億円の見込みとなりました。また、令和 6 年度の輸出台数は、対前年度 97.9%の 1,369 千台の見通しとなりました。
〔海外生産〕
ガソリンは北米やアジア、ディーゼルはアジアや欧州を中心に海外 8 カ国において、会員企業 9 社 が生産を行っています。
(1)ガソリン機関
令和 5 年度の海外生産台数は、対前年度 74.7%の 6,021 千台の見込みです。 令和 6 年度の海外生産台数は、対前年度 94.9%の 5,714 千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和 5 年度の海外生産台数は、対前年度 101.8%の 456 千台の見込みです。 令和 6 年度の海外生産台数は、対前年度 92.6%の 423 千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和 5 年度の海外生産台数は、対前年度 119.8%の 3 千台の見込みです。 令和 6 年度の海外生産台数は、対前年度 40.2%の 1 千台の見通しです。
以上の結果、令和 5 年度の陸用内燃機関の海外生産台数は、対前年度 76.1%の 6,481 千台の見込み となりました。また、令和 6 年度の陸用内燃機関の海外生産台数は、対前年度 94.7%の 6,138 千台の 見通しとなりました。
〔国内・海外生産合計〕
(1)ガソリン機関
令和 5 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 75.5%の 7,370 千台の見込みです。
令和 6 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 96.1%の 7,079 千台の見通しです。
(2)ディーゼル機関
令和 5 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 94.9%の 2,069 千台の見込みです。
令和 6 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 94.4%の 1,952 千台の見通しです。
(3)ガス機関
令和 5 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 96.6%の 107 千台の見込みです。 令和 6 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 109.6%の 118 千台の見通しです。
以上の結果、令和 5 年度の陸用内燃機関の国内・海外生産合計台数は、対前年度 79.2%の 9,546 千台の 見込みとなりました。また、令和 6 年度の国内・海外生産合計台数は、対前年度 95.8%の 9,149 千台の見通しとなりました。
令和 6 年度の海外生産比率は、ガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関共に低下し、全体では 0.8 ポ イント低下の 67.1%となる見通しです。
詳細は、ニュースリリース
*リリース内容から「ですます調」で表記しています。