コマツ、CDPにより「気候変動対策」および「水セキュリティ対策」Aリスト企業に認定

 コマツは2月6日、国際環境非営利団体CDP*により、2023年の「気候変動対策」および「水セキュリティ対策」においてAリスト企業に認定されたと発表した。

 これは気候変動対策と水セキュリティ対策において世界的なリーダーであると認識された企業に与えられるもの。

 CDPは毎年、世界中の数千社にのぼる企業の環境影響や、それによる事業リスクおよび機会について調査を実施し、独自の評価プロセスを経て結果を発表している。2023年は、136兆米ドル以上の運用資産を持つ740 社以上の金融機関が、CDPのプラットフォームを通じて環境への影響、リスク、機会に関するデータの開示を要請し、過去最多の約23,000社の企業がこれに応じた。CDPは、これらの企業を評価するために詳細かつ独自の基準を用いて、開示の包括性、環境リスクの認識と管理、野心的で意義のある目標設定などの環境分野における先駆的な取り組みを伴うベストプラクティスの実践などから、AからD-のスコアを付与している。

 コマツは、従来から環境活動を経営の最優先課題の一つとして位置付けている。2021年には、2050年までにCO2の排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言し、2022年4月にスタートした中期経営計画「DANTOTSU Value – Together, to “The Next” for sustainable growth」では同宣言をチャレンジ目標として掲げ、積極的な活動を展開している。ライフサイクル全体のCO2排出量を大幅に削減させるため、電動化建機の市場導入と燃料電池や水素エンジンなどの先行研究を進めるとともに、いかなる動力源でも稼働可能な「パワーアグノスティックトラック」の開発に取り組んでいる。また高度なデジタル技術を用いた自動運転、遠隔操作により、効率の良い施工を可能とすることで、業界のトップリーダーとして、低炭素社会実現に向けた活動を推進していく。

 また、TCFD提言に基づき、気候変動がコマツに及ぼすリスクと機会を評価し、シナリオ分析を通じてレジリエンスを強化するとともに、ステークホルダーとの健全な対話を通じて、気候変動や水セキュリティへの取り組みを推進している。

■CDP CEO シェリー・マデーラのコメント:

 「今般Aリストに選定された企業の皆様、そして環境情報透明性の向上に取り組まれた皆様、おめでとうございます。2023年の開示企業数は24%増加し、賞賛すべき実績をあげています。情報開示の基盤を築くことで、企業はネットゼロでネイチャー・ポジティブな未来のために真剣に取り組んでいることを示すことができます。Aリストに選定されることはスコア以上の価値があります。それは、企業が環境への影響を総合的に把握できるだけの高品質で、移行計画の基準として機能するデータを持っていることを意味していて、企業の目標達成にもつながるものです。「行動の10年」が進展し、CDPは環境分野におけるリーダーシップへの期待値をますます高めており、Aリスト企業の活動に決して終わりはありません。私たちは、すべての企業が自らのコミットメントを、より有意義で効果的なアクションに移していくことを期待しています。」

*CDP・・・CDP は、英国の慈善団体が管理する非政府組織(NGO)であり、投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営している。2000年に設立され、現在では136 兆米ドル以上の資産を保有する740以上の投資家と協力して、CDPは、資本市場と企業調達を利用して、企業が環境への影響を明らかにし、温室効果ガスの排出削減、水資源の保護、森林の保護を行うよう動機付ける先駆者となってきた。2023年には、世界の時価総額の3分の2に相当する23,000社以上、1,100以上の自治体を含む、世界中の24,000を超える組織が CDPを通じてデータを開示した。CDP は、TCFDに完全に準拠し、世界最大の環境データベースを保有しており、CDPスコアは、ゼロカーボン、持続可能でレジリエント(強靭)な経済に向けた投資や調達の意思決定を推進するために広く活用されている。

 詳細は、ニュースリリース